JFAアカデミー福島

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2008年08月31日

ナショナルトレーニングセンター訪問 & JOCエリートアカデミー生との交流

 エキシビジョンマッチの前にナショナルトレーニングセンターを見学させていただいた。ここは日本の国際競技力向上を目指し、選手強化合宿事業、栄養管理事業、拠点ネットワーク・連携事業、競技間連携事業、競技会開催事業、スポーツ情報・医・科学連携事業、国際交流事業、アンチ・ドーピング普及事業、などさまざまな事業を実施しているトップレベル競技者用トレーニング施設である。
 施設内は北京オリンピック直後ということもあって、日本の代表選手やスタッフがここで準備をし、オリンピックに向けて出発していった雰囲気が残っていた。また、メダルを獲得した選手や上位入賞した選手が競技を問わず紹介されており、その中にはもちろんなでしこジャパンの選手たちの紹介もあった。
 さて、施設見学はレスリング道場、柔道場、バレーボールフロア、トレーニング室、卓球場などを案内していただいた。すべての用具やフロアの規格・素材をすべて世界基準・オリンピック規格に合わせているとのことで、卓球は可能性のある数パターンの規格をすべて準備しているそうである。
 選手たちは各トレーニング施設でオリンピック前に代表選手たちがトレーニングを行ったという話を聞いて、「〇〇選手がここに立っていたんだ・・・」と口々に話しながら見学していた。いや制服姿のままはしゃぐかのように動き回っていた。卓球場では実際にJOCエリートアカデミーの選手がトレーニングを行っており、他競技ではあるが、同じ世界を目指す仲間として何か感じるものがあったのではないだろうか。
 
 さて、ひととおり施設見学を終えると、練習を終えたばかりの卓球の選手と今日はオフだというレスリングの男子選手と一緒に昼食をとった。小6ですでに親元を離れて寮生活を送っている選手。中学2年生ですでに世界ジュニア2位の選手。何度も世界大会に出場しているため、一緒に食事をとっていた海外の選手ともスムーズにコミュニケーションをとっていた。
同じ年代でトップアスリートを目指し、世界に挑戦する力を身につけようと努力する者同士。お互いの感性も共通するものがあるのかもしれない。
 今後もぜひ交流を続け、お互いによい刺激を与えあえる仲間であってほしい。
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文:コーチ 坂尾美穂

なでしこリーグオールスター2008 エキシビジョンマッチ

 日本女子サッカー界の最高峰の選手たちがしのぎを削りながら激しい戦いを繰り広げているなでしこリーグ。今日はディビジョン1で活躍する8チームからサポーター投票および該当チーム監督・コーチにより推薦された選手たち32名がオールスター戦に出場し、真剣勝負を行った。もちろん北京オリンピックに出場したなでしこジャパンの選手たちの多くも参加、北京での戦いと同じように観ている人を感動させるハートのこもったプレーを披露していた。
 
 さて、そのオールスターゲームの前に、エキシビジョンマッチのために、日本代表・JリーグOBとなでしこリーグOGの元スター選手たちがこの日のためにスペシャルチームを結成、なでしこリーグオールスター戦に華を添えた。
 アカデミー生たちはその相手を務めるべく、総勢34名選手全員で西が丘サッカー場に乗り込んだ。怪我人4名を除く30名全員がピッチにたち、往年のスター選手たちを相手に真剣勝負を挑んだ。西が丘サッカー場のボールが滑るように転がるきれいなピッチ。相手はテレビで観たことがあるあの選手、保護者やコーチから話に聞いた日本を代表する名選手。はじめての経験ばかりのゲーム。温かい声援や良いプレー・果敢にチャレンジするプレーに対する観客のダイレクトな歓声、そしてGKとの1vs1でシュートをはずしたときなどはこれまたダイレクトな反応で大きなため息、これまで経験したことのない、ゲームを観ている人の反応が耳に残っているのではないだろうか。そして感じたはずである。一生懸命プレーする、諦めないでプレーする、思い切って積極的にチャレンジすることで観ている人が反応してくれることを。
ボールを奪いに行っても簡単にいなされる、人がいなかったはずなのにいつの間にかスペースに人が入ってくる、これまで体験したことのないようなリズムでワンタッチパスでボールを動かされそしてかわされる、一生懸命チャレンジ&カバーを繰り返しているはずなのにいつの間にかフリーができていたり、1人の選手に3人が奪いに行ってしまっていたり。ボールを動かそうとしているはずなのに簡単に予測されてインターセプトされる。引退して何年もたっているはずなのに、今日初めて集まってサッカーしている人もいるのに、何でこんなに息の合ったプレーができるんだろう。観ることとテクニックの質、選択肢を多く持つ、そしてアイディアと効果的な関わり、質が高ければ高いほどボールは取られないし、DFが思いもよらないプレーが生まれるのかな。選手たちはピッチの上で対戦して肌で感じることでしか得ることができない感覚を体験した。
 そして声援を受けることの喜びとこういった場を提供してくれる方への感謝、このような場を準備するためにどれだけ多くの人のエネルギーが関わっているのか、そこにあるサッカーへの情熱、女子サッカーへの期待とサポートの心を忘れずにそして敏感に感じ取ることも大切なことだと感じる。
 
キックオフ前の集合写真。スタメン選手のみの撮影でベンチのメンバーはうらやましそうに見ていた。
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自陣ペナルティエリアの中に10人の選手。それなのにフリーの相手選手が生まれてしまう。DFでも観ることそして連動が大切だと感じた。
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奪いに行くとかわされる。なかなか近付けない間合いとボールの持ち方。
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一人抜いて前を向く。積極的にチャレンジ。歓声が耳に残る。
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前半の劣勢を見ながら、出たいという気持ちがはやる。自分が出たときの修正点をイメージしながら。
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前半のビッグチャンス。チャンスを作ったことに対する称賛の声と、得点に至らなかったことに対するため息が耳に残る。
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後半巻き返しを狙ってDFから積極的にトライする
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後半の得点直後。OG・OBチームの選手も拍手してくれた。
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タイムアップの笛がなったあと。お互いに握手し、少しの時間言葉を交わす。アドバイスをいただくシーンも。
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そして、全員で観客にあいさつ。
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試合終了後、中学生はオールスター戦のお手伝い。イベントや大会が多くの人に支えられて成り立っていることを知る貴重な時間。
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文:コーチ 坂尾 美穂

2008年08月11日

調理実習①

 今日は、夏休み中に計5回行われる調理実習の第1回目。グルーブに分かれて自分たちの夕食を作る。
今回の調理実習は、栄養士の浅井さんの提案により、「ご当地メニュー」をテーマに各々の出身地で有名な料理を作る。そのため、メニューが決まったら事前にその料理の作り方をお母さんに聞いたり、どういう料理かを調べることになっている。
今回のコックさん達は写真のメンバーである。メニューは、イカ飯(北海道)ともんじゃ焼き(東京)。18時からの夕食に向けて15時から準備が始まった。
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まずはイカ飯から。イカのはらわたを取り出し、もち米を詰める。
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慣れない手つきだが、鴫原お父さん・お母さん、栄養士浅井さんにご指導いただきながら楽しそうに作っていく。
次にもんじゃ焼きの具の準備。細さはともかく、キャベツの千切り。
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キャベツの他には、ベビースターラーメン、キムチ、餅、チーズ、干しエビ、天かす等が準備されていた。
サイドメニューには焼きおにぎり、サラダがあり、サラダの盛り付けやテーブルセッティングも自分たちで行う。
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完成品はこちら。
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食べる前には、作ったメンバーから料理の紹介。もんじゃ焼は、江戸時代の子どもが、鉄板で粉を溶いたお汁で文字や絵を描いたりして遊んだ後に食べたのが今のもんじゃ焼となったという話や、イカにご飯を詰めたからイカ飯だという話、イカ飯に関しては「そのまんまじゃん」と突っ込まれながらも動じず説明してくれた。
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調理中の様子を見ているととても楽しそうで、こちらもうれしくなるほどだった。みんなでおいしいものを楽しく食べることができる幸せな気持ちや毎日朝昼晩家族のご飯を作るお母さんの大変さを感じてくれれば、調理実習は大成功である。そして、たくさん食べて栄養をつけた分、その力を日々のトレーニングで発揮してほしいと思う。
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夏休みのアルバイト

 アカデミーでは、毎年夏休みにJヴィレッジにご協力いただき、高校生がアルバイトをさせていただいている。
仕事の内容は、ホテル客室の清掃、レストランの厨房手伝い、配膳などである。早朝から昼過ぎくらいまで練習にも負けず劣らない量の汗をかきながら仕事してくる。
 アルバイトの目的は、好きなものを買うお金を稼ぐ、ではなく、もちろん社会勉強である。働いてお金を稼ぐことの大変さ、いろいろな職種があり、そこで働いている方々によって生活が支えられているということを感じとってきてもらいたい。
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2008年08月05日

トレーニングスタート

 夏休みの帰省を終え、少し…、いやかなり日焼けした選手たちが扇寮へ帰ってきた。
1期生の中3~高3の選手は7月31日に。2・3期生の中1・2の選手は昨日。アカデミーの選手の中では『若手』にあたる2・3期生が帰ってくると、寮内は一気ににぎやかになる。
食事のとき、入浴のとき、そして団欒のときのテンションが先輩たちとは明らかに違う。年齢相応の元気のよさを扇寮に吹き込んでくれた。場合によっては「うるさい」という言い方もできるが…。何にせよ、久しぶりの再会で休暇中のあれこれを話したのだろうか、非常によい表情でのスタートとなった。
 さて、トレーニングとなると、アカデミーでトライしている動きながらのスキル、観る、判断する、これらの質を上げることに取り組む。久しぶりのトレーニング。準備ができた途端にピッチの中に飛び出して、ボールを蹴る喜びを爆発させていた選手たち。ボールタッチの感触を、観ることを、動きの質を思い出しながらトレーニングスタート。しかし、トレーニングの時間が過ぎていくうちにだんだんと表情が険しくなっている。それもそのはず。休暇中に多少動いていたとはいえ、アカデミーでトライしている「動きながら」の運動量は半端ものではない。オフ明けの体にとっては負荷が高い。選手たちは「自分を成長させる生活の再スタートだ」とでも感じたのだろうか。
 夏休み中のJヴィレッジではカテゴリーはさまざまだが、全国大会が連続で開催され、サッカーに夢をかけるたくさんのプレーヤーたちが集まってくる。そんな選手たちからも刺激を受けながら、また充実した生活を送っていこう。

文:コーチ 坂尾美穂

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