ナショナルトレーニングセンター訪問 & JOCエリートアカデミー生との交流
エキシビジョンマッチの前にナショナルトレーニングセンターを見学させていただいた。ここは日本の国際競技力向上を目指し、選手強化合宿事業、栄養管理事業、拠点ネットワーク・連携事業、競技間連携事業、競技会開催事業、スポーツ情報・医・科学連携事業、国際交流事業、アンチ・ドーピング普及事業、などさまざまな事業を実施しているトップレベル競技者用トレーニング施設である。
施設内は北京オリンピック直後ということもあって、日本の代表選手やスタッフがここで準備をし、オリンピックに向けて出発していった雰囲気が残っていた。また、メダルを獲得した選手や上位入賞した選手が競技を問わず紹介されており、その中にはもちろんなでしこジャパンの選手たちの紹介もあった。
さて、施設見学はレスリング道場、柔道場、バレーボールフロア、トレーニング室、卓球場などを案内していただいた。すべての用具やフロアの規格・素材をすべて世界基準・オリンピック規格に合わせているとのことで、卓球は可能性のある数パターンの規格をすべて準備しているそうである。
選手たちは各トレーニング施設でオリンピック前に代表選手たちがトレーニングを行ったという話を聞いて、「〇〇選手がここに立っていたんだ・・・」と口々に話しながら見学していた。いや制服姿のままはしゃぐかのように動き回っていた。卓球場では実際にJOCエリートアカデミーの選手がトレーニングを行っており、他競技ではあるが、同じ世界を目指す仲間として何か感じるものがあったのではないだろうか。
さて、ひととおり施設見学を終えると、練習を終えたばかりの卓球の選手と今日はオフだというレスリングの男子選手と一緒に昼食をとった。小6ですでに親元を離れて寮生活を送っている選手。中学2年生ですでに世界ジュニア2位の選手。何度も世界大会に出場しているため、一緒に食事をとっていた海外の選手ともスムーズにコミュニケーションをとっていた。
同じ年代でトップアスリートを目指し、世界に挑戦する力を身につけようと努力する者同士。お互いの感性も共通するものがあるのかもしれない。
今後もぜひ交流を続け、お互いによい刺激を与えあえる仲間であってほしい。
文:コーチ 坂尾美穂