トレーニングマッチ vsアカデミー男子U13、vsJヴィレッジSC
中学生チームで行ったトレーニングマッチ。アカデミー男子U13と20分×2本。JヴィレッジSCとは30分×1本を行った。
男子チームとゲームを行うことは、女子選手がレベルアップするためにはとても有効である。なぜならば、日本女子サッカーが海外のチームと戦うとき、おそらくほとんど全てのゲームがフィジカルの勝っている選手で構成されたチームと戦うことになるからである。スピード、パワー、あるいは体格。そしてそんな相手がテクニックや判断力も有している。年代別の代表からなでしこジャパンが戦う世界大会、AFCの大会、個人として挑戦する海外リーグ、など世界に出て戦うためには、このフィジカルの差を凌駕する術を身につけていきたい。そしてそんな相手に対して戦うための良い習慣も。それがいつものトレーニングでトライしている、「動きながらのテクニック」「観ること」「選択肢を持つこと」「動きの習慣化」などである。
地元の中学校チームについても同じことが言えるが、身近にいる仮想世界のチームとゲームができることに感謝。
1本目 アカデミー男子U13とのゲーム。前半0-2。相手のボールプレッシャーへの早いアプローチ、とその連続に戸惑いボールを失う。ボールを足元に止めてから周りを観て考える、offの選手も味方にボールが渡ってからアクションを起こす。それではハイプレッシャーの中では主導権を握ることができないことを感じることができたゲーム。たとえばサイドバックのポジショニング。ボランチにボールが渡った状況でもわたった状況でもセンターDFと同じ高さにいる。こういった場合は横にサポートにつくことで、ボランチの横の選択肢ができ、さらに味方MFももう一段高い位置をとれる。このためには、ボールの移動中に前のスペースに走らなければならない。ボランチがボールをコントロールした後に動き出したのでは遅すぎて、ボランチのパスの選択肢にはなり得ず、結果的にチームがボールを失うことにつながることが多い。また、DFからのビルドアップに追われる場面が多く、トップ下まで中盤の低い位置まで下がってしまい、その結果、FWにボールが渡ったときの関わりが少ない現象が多く出てしまった。
2本目 アカデミー男子U13との後半。1-1。ボールの移動中に観る。1stタッチの置き場所。ワンタッチパスの意識も持っておく。ボールの移動中にoffの選手が関わる。選択肢を増やす。運動量。アクションを起こしてDFから離れた状況でパスを受ける。ボールを失わないでゴールを目指すために基本的なことを確認して臨んだ。得点シーンは、ボランチの斜め前方への素早いパスを受けた左サイドハーフから、ボールの移動中に前方に関わりを持ちペナルティエリア内に進入したトップ下へ折り返しのパスがつながり得点に至った。相手の前への早いプレッシャーは後半も続いた。こういったスピードのあるDFを崩していくために、これからも継続してトライしていきたい。
3本目 Jヴィレッジスポーツクラブとのゲーム。3-0。このゲームでは、前からのアプローチを可能にするために、DFのスライド、サイドバックが高い位置でDFすることに取り組んだ。サイドバックとサイドハーフの連係、センターバックや逆サイドの選手のスライド。高い位置でボールを奪えれば、ゴールに近い位置から攻撃がスタートできる。中央でボールを奪ったならば、高い位置で守備をしていたサイドバックはより前のスペースで攻撃に関わることができる。そういったことを可能にするために、積極的に声を出してコミュニケーションをとることも大切だった。欲を言えば、ボールを奪った後に、長い距離を走って、サイドの高い位置で2vs1を作れる運動量も要求していきたい。スペースへのフリーランニングが有効なことは知っている。ゲームでそのプレーを出していくことにトライしていきたい。
【1本目】 vsアカデミー男子U13前半
【2本目】 vsアカデミー男子U13後半
*1・2本目、GKの井上はアカデミー男子チームで出場。
【3本目】 vsJヴィレッジスポーツクラブ
コーチ 坂尾 美穂