JFAアカデミー福島

Diary ダイアリー いきいきとしたレポートをお届け。

cms.diary

« 2008年10月 | 最新情報 | 2008年12月 »

2008年11月29日

全日本女子選手権大会初戦突破

 11月29日(土)ひたちなか市総合運動公園陸上競技場にて第30回全日本女子サッカー選手権大会1回戦が行なわれた。対戦相手は過去6回の出場を誇る高校サッカー強豪校の北海道文教大学明星高等学校女子サッカー部。全国大会初出場のアカデミーは初戦の緊張からか動きが硬く、序盤相手に攻め込まれてしまう。次第にボールを支配できるようになり、DFラインでのサイドチェンジで相手の隙を見つけ出し、浅いDFラインの背後へシンプルに突破を試みるが、相手の固い守備ブロックをなかなか崩すことができない。27分左サイドでキープしていた若林からDFライン背後へ抜け出した菅澤にパスが通り、GK頭越しのループシュートにて先制。後半は攻撃が単調になり、ポゼッションでのミスが目立ち攻撃を上手く組み立てられない。逆に相手のカウンターから危ない場面を作り出されるが、GK中村、DF亀岡を中心としたDFラインの粘りにより、相手の得点を許さない。終盤メンバー交代により攻撃のリズムを取り戻したアカデミーは、終了間際の77分に右サイドバックの山守からのスルーパスに対し、成宮がタイミングよくDFラインを抜け出しダメ押しのゴール。中学2年生コンビによる流れるような攻撃であった。このまま試合が終了し、全国大会初戦を2-0で勝利し、2回戦進出を決めた。
g081129-01.png
2-0(得点者:27分菅澤、77分成宮)
g081129-02.png
g081129-03.png
g081129-04.png
 この日のアカデミーは「勝負にこだわりを持つ」「人とボールが動くサッカー」「攻撃回数を多くするために中盤で積極的にボールを奪う」をコンセプトに戦った。
 全体的にはボールを動かしながら突破の糸口を作り出し、相手の浅いDFライン背後へのスルーパスによる攻撃で得点チャンスを作り出すことができた。しかし時間帯によっては運動量が少なくなりパスコースを作り出せずに、あるいは受け手と出し手のコミュニケーション不足によりボールを失うことも多くあった。また攻撃が単調になり、簡単にオフサイドになってしまう場面も多く見られた。80分間のゲームの中で流れを読みながら攻撃のバリエーションを多くしていくこと、リズムを失いかけているときこそ、確実にボールをポゼッションし、攻撃を組み立てながらリズムを取り戻すことなど、一試合を通じた戦い方についても今後の練習や公式戦の中で獲得させていきたい。
コーチ:沖山雅彦

2008年11月28日

フランス遠征12~14日目 ~ホームステイ~

 11月28日(金)、待ちに待ったホームステイの日。学校の荷物にプラスして、泊まりの荷物も持ち、学校へ向かった。
私の金曜日の授業は8時間目(16:45)までなので、その授業が終わるとすぐにバスでホストシスターの家へ向かった。バスは日本とは違って前から乗り、お金を先に支払うようだ。バスを降りるとすぐに家に到着した。家に近づくにつれてずっと楽しみにしていたホームステイが始まるという嬉しさと緊張、そして少しの不安とでドキドキしていた。そんな気持ちで玄関をくぐると、優しそうなお母さんが満面の笑顔で迎えてくれた。その瞬間不安なんて気持ちはどこかへ行ってしまった。ホストシスターに家の中を一通り説明してもらい、ホストシスターの部屋に戻ったところ、お父さんが仕事から帰ってきた。お父さんもお母さん同様、笑顔で「Welcome to our home!!」と言って、温かく歓迎してくれた。ただ挨拶をしただけで、「素敵な家族だな…」と心から思った。
夕食は、ホストシスターがクレープを二枚作ってくれた。一枚目はハム、チーズ、マッシュルームのクレープで、二枚目はココアクレープだった。お父さんに「日本でクレープを食べることはあるか」と聞かれたので、「お菓子として食べる」と答えると、少しびっくりしていて、文化の違いを感じた。
夜はお父さん、お母さん、ホストシスター、私の四人でリビングでテレビを見ていた。音楽番組をだったからあまりトークはなかったけど、トークがあったときにはお母さんもお父さんもホストシスターも、何とかして内容を伝えようとしてくれた。その行為がとても嬉しかった。
 ホームステイ二日目。友達の家へ泊まりに行っていたホストシスターの妹も帰ってきて五人で車でパリへ行った。土曜日のパリは人がとても多くて道を歩くのさえ困難だった。信号が赤なのに「みんなで渡れば怖くない」と言わんばかりに大勢で堂々と車をさえぎって渡っていた。車の中の人は当然怒り、町はクラクションの音でいっぱいだった。
お父さんはビデオや写真を撮っていた。すると人にぶつかってしまったのか、日系人に「指輪に傷がついた」と言うようなことを言われてお金を払わされていた。現地の人間でもそういうことがあるのか…ととてもびっくりした。
教会、オペラ、大きなモール(ギャラリー・ラファイエット)に行き、あっという間に時間は過ぎた。そしてお父さんが見に行こうと言ってくれた、ライトアップされたシャンゼリーゼ通りを端から端まで歩いた。夜のシャンゼリーゼ通りは本当にきれいで心を打たれた。凱旋門まで歩ききったところで地下鉄で車の近くまで移動し、帰宅した。帰りの車の中では歩き疲れて家に着くまでぐっすり眠っていた。
帰宅後の夕食の内容は初めてのものだった。それは、小さな鉄板にチーズをのせ、ホットプレートのようなものの間にそれを入れてチーズを溶かす。そして溶けたチーズをじゃがいもやハムの上にとろ~んとのせて食べる、というものだ。のせる際にはヘラを使い、食べるときは必ずフォークとナイフを使って切って食べる。また、食べている間に次のチーズを焼き、焼けては食べ、食べては焼きの繰り返しで休憩はしないのがこの食事のスタイルらしい。味はもちろんのこと、初めての体験でとても楽しかった。
ホームステイ最終日。10時に遅めの朝食をとった。その後ビーズでもの作りをしたり、ミサンガを編んで遊んでいると、突然、お父さんが前日のパリで撮ったビデオと写真、そして私のデジカメの写真をピックアップし、スライドショーを作成してプレゼントしてくれた。「日本に帰ってからいつでもフランスのことを思い出せるように」と。本当に本当に嬉しくて言葉が見つからず、ただひたすら「Merci.」と言っていた。そうかと思えば今度は家の電話番号を聞かれ、親に電話をかけてくれた。どこまで親切なんだ、と本当に感動した。
昼食はライスとチキンにフランスパン。食後のデザートにはお母さんの手作りのアップルケーキをいただいた。食事の時間は家族全員が揃う時間であり、話が盛り上がるのでとても楽しいひと時である。
翌日の家族との別れは名残惜しいものだった。
フランスの家族に温かく迎えられ、言葉が通じなくても一生懸命に伝えよう、受けとろうとしてくれてたくさんの親切な行為に触れた。海を越えても、自分を温かく見守り、受け入れてくれる家族がいるんだと知った。嬉しくて嬉しくてどう言葉に表せばいいのかわからない。家族の温かさに触れ、本当に貴重な体験ができた週末であった。
g081128-01.png
文:高2 平井 佑果

2008年11月27日

フランス遠征11日目 ~メレルさんTR~

 今日のTRはyoungチームでのTRだった。昨日youngチームはTR matchだったので10分位ランニングした後、急遽私たち3人はメレルさんのTRに参加させてもらった。
 中学2年生の男の子と一緒にキック練習とハーフコートのゲームをした。キックのTRは決めることでなく、低く鋭い弾道のキックの質〔ボールをひきつけ体の真下にきた時に打つ、ボールの中心にヒットさせる〕にこだわっていた。失敗したときには、具体的で分かりやすいアドバイスをくれて良いキックをしたときには「よいよい」と言って褒めてくれた。決してマイナスの表現をしないので、TR全体の雰囲気や選手たちの気持ちがポジティブになっているのが伝わってきた。
 ゲームはハーフコートの7対7。男の子たちはみんなドリブルが好きでドリブルばかりしていた。まだ、体がそんなに大きくなくスピードもついていけないわけではなかったが、失わないスキルが非常に高く、囲まれても1人で打開するテクニックや状況判断力は本当にすごいと思った。一緒にやっていて自由にプレーする楽しさや、サッカーの面白さをすごく感じた。
 男の子たちとメレルさんのTRに参加というなかなかできない経験ができて、本当に私たちの素晴らしい財産となった。
 
文:高2 山名真妃

フランス遠征11日目 ~メレルさんTR~

 今日のTRはyoungチームでのTRだった。昨日youngチームはTR matchだったので10分位ランニングした後、急遽私たち3人はメレルさんのTRに参加させてもらった。
 中学2年生の男の子と一緒にキック練習とハーフコートのゲームをした。キックのTRは決めることでなく、低く鋭い弾道のキックの質〔ボールをひきつけ体の真下にきた時に打つ、ボールの中心にヒットさせる〕にこだわっていた。失敗したときには、具体的で分かりやすいアドバイスをくれて良いキックをしたときには「よいよい」と言って褒めてくれた。決してマイナスの表現をしないので、TR全体の雰囲気や選手たちの気持ちがポジティブになっているのが伝わってきた。
 ゲームはハーフコートの7対7。男の子たちはみんなドリブルが好きでドリブルばかりしていた。まだ、体がそんなに大きくなくスピードもついていけないわけではなかったが、失わないスキルが非常に高く、囲まれても1人で打開するテクニックや状況判断力は本当にすごいと思った。一緒にやっていて自由にプレーする楽しさや、サッカーの面白さをすごく感じた。
 男の子たちとメレルさんのTRに参加というなかなかできない経験ができて、本当に私たちの素晴らしい財産となった。
 
文:高2 山名真妃

2008年11月26日

フランス遠征10日目 ~本当の恐怖~

 今日はみんなold team でのトレーニングでした。トレーニングは走り、ゲーム、筋トレをしました。走りの前に女子寮へ行った私たちは、old teamの選手に「山を2時間ダッシュする」と言われました。私達は山を2時間ダッシュするとはどういうことだ?!とすごく怖くてたまりませんでした。
 しかし、走りとは30段位の階段を上り、そのまま10mダッシュ。Rest。そして、30段位の階段を下り、そのまま20mダッシュ。Rest。というのを12本。次に、小高い丘(小高い丘と言えないくらい小高い丘)をダッシュで上って、そのままダッシュで下るというのを6本でした。私達は、階段や丘をダッシュで下るという経験をしたことがなく、転げ落ちそうでとても怖かったです。INFのみんなは走りという恐怖に襲われていましたが、私達は違う意味の恐怖に襲われたのでした。
g081126-2-01.png
g081126-2-02.png
 その後フルコートで30分間ゲームをしました。天然芝でゲームをしたのですが、そのグラウンドのコンディションが悪く、みんな滑りまくり。
 私にとって、ここまで滑るようなグラウンドでゲームをすることはあまり経験したことがない上、これからもあまり経験することがありません。しかし、そのような状況でもすぐに修正し、自分らしいプレーをするということがとても大切になってくるのではないかと思いました。
 
文:高2 石原愛海

デュソーさんさよなら夕食会

 フランスに帰国するデュソーさんによる最後のトレーニングが行なわれた。この日は全学年合同練習とし、3年間教わったことを思い出しながら必死にボールを追いかける選手たち。そんな選手の気持ちを感じてか、デュソーさんの指導にも熱が入る。この3年間選手たちは多くのアドバイスを受けたはずである。一つ一つの言葉を貴重な財産として、ピッチで表現していってほしい。
 トレーニングの後には、寮にデュソーさん夫妻を招き夕食会が開かれた。今までの感謝をこめて、フランス語によるお礼のスピーチや選手全員のメッセージ入り集合写真をプレゼントした。最後には、全員で「This Little Light of Mine」を合唱。JFAプログラム「ボーカルレッスン」として月1回練習してきた成果をいかし、デュソーさんへ感謝の気持ちをこめた歌声を送った。
g081126-01.png
選手全員で感謝の気持ちを込めた歌声をプレゼント
g081126-02.png
最後まで選手に熱いメッセージを残してくれた
g081126-03.png
デュソーさん、3年間ありがとうございました
 
コーチ:沖山雅彦

2008年11月25日

フランス遠征9日目 ~カルチャーショック~

 今日はやっと決まったホストシスターと一緒に授業を受けた。とりあえず一安心…。彼女はとても優しく親切である。しかし英語力が高すぎてときたま通じないことがある(困)。そんな時驚きのプチハプニング発生!!仲良くなろうと日本のお菓子『醤油せんべい』をみんなにあげると…めちゃくちゃ喜んで手にとってくれたが…まずかったのかティッシュに包んで捨てられてしまいました。しかも目の前で堂々とやられたのでこれがフランスなんだ、とカルチャーショックを受けました。次に、スーパーに買い物に行った。ここでも問題発生!スーパーの黒服の大男の警備員が、私達日本人が買い物をしているとずっと着いてきて監視するので、私も『盗みなんかしてないぞ!』という強い気持ちで見返していると…なんと近寄ってきてかなり怒り気味でフランス語で話しかけられた。怖かったので自分でもよくわからない事を一言いって逃げてきました。なんやかんやいってルイバスカン高校の生活はとても充実している。今日のINFのトレーニングは、明日の試合のシミュレーションだった。練習前のミーティングでは、アカデミーと同じようにピッチを3等分した攻守の考え方が用いられていた。また、『攻撃5人守備5人でサッカーする』という考え方をしていて私にとってはとても不思議だった。そして練習でのシミュレーションは、11vs7をやってサイドチェンジといった展開力の大きさに、日本にはないものだと感じた。私達日本人は、7人の方に入り少ないながらもゴールを目指してボールを運ぶことができた。サッカーの本質は、世界に出ても変わらない。フランスでもっと学んでいきたい。
 
文:高2 鳴澤眞寿美

2008年11月24日

フランス遠征8日目 ~2週目の始まり~

 週末のパリ文化学習を終え、早朝にホテルを出発、学校に行くには少し大きな荷物を両手に抱え、直接ルイバスカン高校に向かった。朝のロビーでの会話の中心は昨夜に放送されていたU20女子W杯inチリの日本vsドイツ。日本のSky Perfect TV同様、こちらでも有料放送であるEURO SPORTSで放送されていた。U20のヤングなでしこたちが、ヨーロッパチャンピオンであり、サッカー強国のドイツに対して、テクニックと連動した攻守の動き、自らアクションを起こし、そして味方のアクションに連動してさらに複数の選手がアクションを起こし、体格・体力に勝るドイツの選手たちを翻弄する姿はとてもすばらしかった。
g081124-02.png
 さて、今週はフランス遠征2週目に入る。学校に着くと慣れた様子で、ホームステイ先の生徒との待ち合わせ場所に向かう。片言の英語と、ほんの少しの単語しかわからないフランス語を駆使してステイ先の生徒とコミュニケーションをとる。しかも集団ではなく個で。サッカーの仲間とのコミュニケーションは互いに共通の話題があるためコミュニケーションは比較的とりやすい。しかし、ステイ先の生徒はサッカー選手ではない一般の生徒。共通の話題が少ない中で、相手を知り、自分を知ってもらうためにさらなる工夫が必要である。それを自分ひとりで行なうのだからたやすいことではない。しかし、ステイ先の生徒との交流の深さ、深め方はまちまちだが、各自努力をしながら楽しんでいるようだ。相手に自分の気持ちが伝わったときの喜びがそのまま海外のコミュニケーションにおいての成功体験につながっている。
 サッカーでは今週も月曜日はyoungチームに参加。基本的な流れは先週と同様、コーディネーションと上半身・体幹の筋力系トレーニングだが、今週は週末にゲームがなかった選手が数名いたため、その選手達と6vs6+GKのゲームをおこなった。ここで、サッカーの本質に対して直線的なプレーをしてくるINFの選手達と5人の日本人の選手のプレーの違いが出た。いくつかのプレーでは日本の選手達のプレーに対して「なぜ?」というようなしぐさや「そのパスはいらない」という言葉がかけられていた。このシーンで多かったプレーはバックパス・DFでの横パス。「ゴールを奪う」という攻撃の本質の裏側にある「ボールを失わない」という考え方。選手達は攻撃を組み立て、より有効な状況を作り出す、或いはより有効な状況の選手にパスを出すということを意識してプレーしている。その中で後ろへパスをしたりサイドバックから中央の選手に横パスを出す場合がある。しかし状況によってはそれは良い判断ではない、ということだろう。そしてこちらの選手は自分の考えを瞬時に表現する、要求してくる、自己主張する。
 INFの選手がどんなときに「なぜ?」というしぐさを見せるのかを理解したとき、選手達のプレーが変わった。前を向く意識が強くなり、DFの選手が前を向いたら積極的にスピードアップ、DFの背後を突くためのアクションを起こす。しかしそれでいて、普段アカデミーでトレーニングしている動きながらのテクニック、より有効な味方を選択する判断力、選択肢を持つこと、状況の変化に応じてプレーを変える力、その土台となる観る力が発揮される。組み立てにおいても判断スピードがあがり、ワンタッチパスも多くなった。成功ばかりではないが、そんなシーンが多く見られるようになった。ここで協調したいのは、前を向く・ゴールに向かう意識が強くなったことと、「やみくもに」「無理やりに」「組み立てやタイミングなしに」前にいく・前にボールを送ることとは違うということだ。常にボールを保持しながら、さら攻撃の本質であるゴールに向かうことを忘れない。
ほんの数十分のゲームだったが、チームメイトの考えを読み取り、ゴールを奪うという目的のために、何が必要かを考え、積極的に(変化することに)トライした。ゲーム後の選手達の充実した表情、笑顔が印象的だった。今週も選手達の積極的な取り組み、そして変化を楽しみに2週間目のフランスを過ごそう。
g081124-01.png
文:コーチ 坂尾 美穂

2008年11月22日

フランス遠征6・7日目 ~華の都、パリ上陸~

 遠征第一週目の休日は、フランスの首都であるパリの文化学習を行なった。曇りがちなフランスの空は、文化学習を楽しみにしている私達の期待通り良く晴れた。
土曜日は、モンマルトルの丘のサクレ・クール寺院、凱旋門巡り。事前に地下鉄の乗車駅・目的地の最寄り駅・何番線の地下鉄かを調べて出発した。何度もスリに注意と言われ警戒したのだが。。。ホテルの最寄り駅であるGrand Boulevardsからサクレ・クール寺院に向かうとき、早速二名がスリの被害に合いそうになってしまう。持っていたバックをあけられたが、なにも盗まれず無事だったのでホッとした。おそらくスリの犯人は、若い女性や家族連れのようだ。意外な人の行動の上初めての体験で、私達は驚きや恐怖がいっぱいで警戒心がより高まった出来事だった。
 
 サクレ・クール寺院は寺院でなく、まるで城のようにきれいだった。また、後ろを振り返ると街中の景色が広がっていた。寺院前の階段では、ハープを弾く人や日本では見ることのない人間の像を発見した。私達はめずらしくて立ち止まって見入ってしまった。寺院の中には数多くのろうそくが灯されていて独特な雰囲気がした。ろうそくは日本でいう線香なのだろうか。。。
 一方、凱旋門は写真でみるよりも実物は迫力を感じ圧倒された。
 それから私達はシャンゼリーゼ通りをコンコルド広場に向かって歩いて探索した。歩道は車が通れるほどの広さのため、まるで公園を歩いているようだった。
g081122-01.png
g081122-02.png
 夕食はオペラにある日本食店でそれぞれがラーメンや丼ものを注文した。久々に食べる日本のお米は、やはりおいしくて大満足したため一粒も残さずにたいらげた。
 
 夜は待ちに待った二度目のサッカー観戦。ホームのパリ・サンジェル・マン(以下PSG)の対戦相手は連勝続きのリオンである。
 スタジアムには、地元のサポーターファンの人々が溢れんばかりでほとんど満席。やはり王者リオンとの対戦は、選手だけでなくサポーターも熱が入っているようだ。代表戦とはまた違う盛り上がりのスタジアムで試合が開始された。
 両者の激しい攻防の中で先制したのはPSGであった。Ball watcherになっているリオンのDF陣。センタリングに逆サイドの選手がきれいにヘディングで合わせて点を奪い、そのまま試合終了。両チームとも相手の陣地であれば、スピードに乗ったドリブルやパスで攻撃して必ず複数の選択肢をもっていた。駆け引きのうまいところやトリッキーなプレーが観客を沸かせた。サポーターのブーイングとホームに有利な審判の判断に私達は驚いた。日本では考えられないと思う。。。
g081122-03.png
g081122-04.png
g081122-05.png
 日曜日は、個人での文化学習。モンパルナスタワーからの夜景をみんなで見るために、16時にオペラで待ち合わせて私はルーヴル美術館とエッフェル塔へ向かった。パリでの行動が2日目となると慣れが生じて地図を使う回数が減っていった。少しは観光客に見えなくなったのではないのだろうか。。。それでもスリには油断禁物である。ルーブル美術館での最大の目的は『モナリザ』をみること。日曜日は混雑していると聞いたが、午前中は空いていて、スムーズに移動できたのでラッキーだった。『モナリザ』は美術館の奥にあった。実物は思ったよりも小さく、それでも美しかった。
 外に出ると雪がパラパラと降っていたのだが、エッフェル塔へ行くまでには強めの雨に変わってしまった。階段で塔を上るはずだったが、雨がふっているため断念した。それでも近くで見ることができてよかったと思う。
 
 予定通りオペラで集合して目指すはモンパルナスタワー。このタワーは、私が高校のフランス語の授業を受けている先生から聞いた一番のおすすめスポットである。
 私達はタワーの56階でおよそ1時間30分も景色を見ていた。時間が経つにつれて雲がなくなって晴れてきた。17時にエッフェル塔の頂点部分の光が回りだして点滅しているようにみえた。少しずつ空が暗くなるのとは対照的にパリの街が明るくなっていく変化を楽しみながら、18時のエッフェル塔が数分ライトアップするのを待った。私達は夜景をできるだけきれいに写せるように片時もデジカメを離さなかった。夜のパリもまたライトアップが美しくて感動でいっぱいだった。
g081122-06.png
g081122-07.png
文:高2 高橋 千春

2008年11月21日

フランス遠征5日目 ~みんなは帰省・・・・・~

 今日は金曜日!INFの生徒はみんな帰省の日だった。
 TR前、みんなのテンションがいつもよりも高かったのはそのせいだろうか・・・。みんなとてもニコニコしていた。そして、TR終了後の退散の速さにも早く帰りたいという気持ちが伝わってきた。(笑)「どこの国でも一緒だな」と思った。
 
TRは、
・アップ
・クロスからのシュート
 大きなワンツーからサイドチェンジ→クロス→シュート
 【クロスを合わせる技術が高く無理な体勢からもシュートを放つ】
・6対6 ミニゲーム 
 【『前』を意識したゲームでバックパスなしの制限付き、個人の打開力が必要となった】
 
 50分間の短いTRだったのでコートとボールを借りて3対3や4対2の自主トレをした。
g081121-01.png
g081121-02.png
文:高2 山名 真妃

2008年11月20日

フランス遠征4日目 ~oldチームとyoungチーム~

 授業を受けて二日目。のはずが…私は今日がはじめて。私のホストシスターのグラーティスと初日(火曜日)に翌日会う約束をしないまま別れてしまったので、昨日は会えずじまいだった。そして今日、今日も会えなかったらどうしよう…と思いつつ待合室で待っていると一限と二限の間の休み時間に迎えに来てくれた。やっと授業を受けられると思ってワクワクしていたのに、二限の英語の授業は受けることができなかった。なぜなら、先生がストライキをしていたからだ。日本では許されない公務員のストライキがフランスでは当たり前であり、しょっちゅうだそうだ。ストライキは事前に予告され、学校に来ない先生もいれば来る先生もいる。授業の時間になり教室に行ってはじめて、生徒は先生が来ていないことを知るのである。
 そういうわけで私は午前中、図書室でグラーティスとフランス語と日本語の勉強をして時間を潰した。
 
 昼食は約2300人いる生徒がほぼ一斉にとるのでとても混雑する。並んでいるときは順番を抜かれたり押されたりととても激しかった。昼食時は『闘いの場』なんだと友達から教わった。
 
 私の初授業は数学だった。どうやら関数をやっているようだ。私達の数学の先生はチョークで服が真っ白になりながら必死に生徒に数学を教えていた。ジェスチャー付きであまりに熱心に話すので、教卓の前に座っていた私にチョークが直撃した。(笑)「Excuse me.」と言われ、教室内は笑い声に包まれた。
数学の次は遺伝の授業を受けた。どちらの授業でも先生はひたすらしゃべり、生徒はそれを必死にノートにとる。また、先生にあてられてもあまり発言しない日本人とは正反対で、時を問わずにバンバン質問が飛び交っていた。フランスの授業は先生と生徒の会話のようだと感じたと同時に、とても授業が楽しそうなので、言葉さえわかればいいのになあ…と少し残念だった。
g081120-01.png
 今日のトレーニングは、初めてoldチームに参加した。oldチームは陽気な性格の集まるyoungチームとはガラッと雰囲気が違い、落ち着いた様子だった。
 oldチームにはU17のフランス代表の選手がたくさんいる。その中に混じってプレーできると思うとワクワクして興奮がおさまらなかった。彼女たちは常にゴールを狙い、その次に背後のスペースを見ていた。横パスを要求するとあまりパスがでなかったが、裏へ飛び出すとよくボールがでてきた。遠くがよく見えているな、と思った。INFのサッカースタイルはとてもシンプルである。彼女たちのサッカーは、攻撃においてプレーの原則に基づいている。ゴールを奪う、シュート、突破、ダイレクトプレー(ドリブル突破や相手の背後へのパスなど)、と、できるだけシンプルにゴールから逆算してプレーを組み立てている、と感じた。そのため優先順位がはっきりしているのだろう。
 サッカーを複雑に考えてしまう私にとってINFでサッカーをすることは、絡まった糸を解くきっかけとなると思う。そう信じて、イメージを膨らませていろんなことにどんどん挑戦していこうと思う。トレーニングが始まってまだ三日目だ。身体能力と技術の高いINFの選手とこれからどんなトレーニングができるのかとても楽しみだ。
 
文:高2 平井 佑果

2008年11月19日

フランス遠征3日目 ~初めての体験~

 私達は今日、初めてルイバスカン高校で各々のホームステイ先である生徒と一緒に授業を受けました。私は、フランス語と理科の授業を受けました。フランス語の授業は、教科書がなく、先生が話しながら板書しているのを、ノートに書いていました。私は、みんなが話している意味が全然わからなくて、頭の中が『?』でいっぱいでした。理科はテストをしました。私達にもテスト用紙を配ってくれたのですが、何が書いてあるかわかるわけもなく、またまた頭の中が『?』でいっぱいでした。だから、私は地道に辞書をひいて訳していきました。しかし、途中で面倒くさくなり、そして意味もわからずただ理科の遺伝の法則についてのテストであったことだけを知り、初めての授業は幕を閉じました。私は初めてフランスでの授業を受けて、コミュニケーションや言葉がとても大切であることに気がつきました。また、フランス人はわからないことがあるとすぐに質問し、先生の質問に対してもすぐ反応していて、とても勉強熱心なのだなあと思いました。そして、やっぱり寝ている人はどこにでもいるのだなあと実感しました。
 そして、夜はフランス代表v.s.ウルグアイ代表の試合を観ました。会場は『スタッド ド フランス』といって、フランスワールドカップがあったときにつくられた所で、日本ならば『国立競技場』のような所です。この会場は、10万人が入場できるものでスタジアムに入ったとき、人数の多さ、スタジアムの広さにとてもびっくりしました。日本では、たとえ代表戦であっても満席になることはあまりないのに、フランスでは親善試合でも満席に近いくらいの人数な上、警備の数もすごく多かったです。フランスでのサッカーに対する思いや認知度の高さをしりました。日本のサッカーは、他国に比べるとまだまだ認知されていないのだなあと思いました。試合は、テレビで観るのと違ってものすごく迫力があり、選手の速さ、プレーに魅了されました。やっぱり、日本で有名なフランス代表の選手は、フランスでも期待されていて、その選手がボールを持つとものすごい声援がわいていました。その声援は、尋常じゃないほどでこの声援の大きさを経験したことがない私にとっては、逆に怖かったです・・・。しかし、やっぱり選手にとっては、ホームで試合するということは、ものすごい力になるのだろうなと思いました。
 今日は、初めての体験ばかりで自分の新たな財産になりました。
g081119-01.png
g081119-02.png
文:高2 石原 愛海

フランス遠征2日目 ~start~

今日から本格的にフランスでの生活が始まった。まずはルイバスカン高校。生徒は総勢2300人。どこを見ても生徒であふれている。男女の仲が良く(…フランスでは普通だが)日本にいたら考えられない光景がしばしば見られる。生徒の中には片言の日本語で話しかけてくれる人もいた。学校の説明を受けた後に、ホームステイ先の生徒と合流し授業を受けた。そして6時間目の授業後下校し(…ちなみにこちらの授業は55分×7時間授業、しかし生徒は自分が履修している授業のみ受講するのでそれぞれ時間割が違う)、INFでトレーニング。今日は女子寮に一度集まってミーティングを行なってから9vs9+GKのオールコートゲームをやった。女子寮のロビーはフランス女子代表の写真やユニフォームが掲示されていて、私達の寮とはまったく違う雰囲気を感じた。ミーティングでは、フランス語だったので本当かどうかわからないが①サイドハーフ・サイドバックはwideにポジションをとること②中盤とDFで三角形をつくること③DFが攻撃参加したら中盤の1枚が下がって常に3バックを維持することの3点が指示されていた。その後、寮の目の前の人工芝ピッチに移動しアップ開始。アップには時間をかけず、フリーでパス&コントロールをした後にダッシュを入れてゲームの準備をした。フォーメーションは3-5-1で15min×3やった。ゲームをしていて、フランスのサッカースタイルと日本のサッカースタイルの大きなGAPを感じた。フランスではロングパスが多く、ボールを持ったらまずドリブルで1人で抜きにかかる。そして最後は、必ずシュートで終わる。プラス、身体能力がとても高い。特に黒人の選手はずば抜けていて、瞬発力やドリブル時のスピードは格別。私達が少しでもスキをみせたり、『準備』を怠れば、あっという間に追いつかれ追い抜かれ、取り残される。だから私達日本人は、相手をより早く観察・分析しゲームに応用させていかなければならないと感じた。
 今日は、言葉の違いがある中でも同じピッチでサッカーができたことが大きな成果といっても良い。明後日から2チームに分かれて練習するので、執着心と日本人のストロングポイントをむき出しにしてサッカーに励んでいきたい。

文:高2 鳴澤 眞寿美
g081117-01.png
g081117-02.png
g081117-05.png
g081117-04.png

2008年11月17日

フランス遠征1日目 ~出発~

 高校2年生5名のフランス遠征が始まる。16日の早朝に扇寮を出発、広野駅の始発に乗り込んでいざフランスへ。生まれて初めてヨーロッパの地に足を踏み入れる。
 
大きな目的はふたつ。
・フランスの国立サッカー学院(Institut National du Football、以下INF)でサッカーのトレーニングを行なう
・INFの生徒が通うルイバスカン高校(LYCEE LOUIS BASCAN)での授業を受講
 
 INFはアカデミーのテクニカルアドバイザーであるデュソー氏がコーチをしていたところであり、アカデミーの設立に際してここをモデルにした経緯がある。女子カテゴリーは15歳~17歳の選手がアカデミーと同様、寮生活を送りながらトレーニングを実施しており、先に開催されたU17女子W杯のフランス代表選手が10数名いる。
 
 また、今回の遠征はチーム単位での遠征ではない。できるだけ単独留学に近い形でほとんどのことを自分で行なうことも目的にしている。アメリカ遠征以降、将来の進路として海外留学を視野に入れる選手も多くいるため、それにつながる活動とするためだ。
 
 広野駅を始発で出発したにも関わらず、成田空港についたのは、チェックイン締め切り時間の15分前。電車を降りるやいないや、早足でカウンターに滑り込み、全員自分でチェックイン。手荷物を預け、急いで出国審査を済ませ、飛行機に乗り込んだ。その全てをそれぞれで行なった。といっても、日本語が通じる国内での手続きは、選手達にとってはそれほど難しいものではなかったようだ。16日5時に寮を出発してクレーヌフォンテーヌ(我々が滞在するINFの地名、このINFをこう表現することもある)に着いたのは現地時間で16日の18時半。移動時間約21時間半。意気揚々と寮を出発した選手達もクレーヌフォンテーヌ到着時は少し疲れたようだった。
 さて、本日(17日)はルイバスカン高への登校がなかったため、午前中は朝食後、INFの選手達の登校を見送った後はゆっくり過ごした。昼食前にクレーヌフォンテーヌ村を散策。民家の数は一つのとおりに家が点在している程度でフランスの田舎の家並みを感じた。
レンガ造りの家々、小さなレストラン、小学校、「鹿に注意」の標識が立っている森。フランスの中では普通の田舎の村なのであろうが、我々にとっては目に入るもの全てがフランスの風景を感じさせるもの。ついつい1時間以上散歩をしてしまった。
午後は早速INFのトレーニングに参加。INFの女子は生年で2グループに分かれている。youngチームは1992年以降の生まれ。16歳以下の選手達。oldチームは1991年生まれの17歳の選手達。その両方にU17フランス代表選手がいる。今日は5名全員がyoungチームに参加。今週木曜からはアカデミー生も生年ごとのチームのトレーニングに参加する予定だ。
 今回の遠征では選手達の生の声を皆さんにお届けしようと思っています。ヨーロッパの選手達とのプレーで感じたこと、フランスの高校生の学校生活、フランスの家庭、フランスのサッカー文化、芸術の都パリ、フランスの田舎町の様子などなど。目で、言葉で、肌で、新たな価値観、成功体験、失敗体験、たくさんのことを感じることでしょう。
 
文:コーチ 坂尾美穂

2008年11月14日

美術作品

 中学生が通っている楢葉中学校では、様々な取り組みが行われている。楢葉中学校では、文化行事として、ゆずり葉祭が行われた。ゆずり葉祭では、クラス単位の合唱コンクールが行われる。各クラスそれぞれが、曲を選び、時間をかけて準備していく。男子も女子もそれぞれのパートを真剣に取り組みハーモニーを創りだす。そのハーモニーの美しさは楢葉町の豊かな自然と調和し、町全体をおおっていく。
 文化的行事が多いこの時期、楢葉町のコミュニティーセンターに足を運ぶと、1歳児から中学生までの作品展示がされている。中学生3年生は、美術の授業中に「空間表現の不思議」というテーマで各自が制作を行った。その作品の中からアカデミー生の作品数点が、展示されていた。
 以下の2作品は、双葉郡に出展された作品である。
g081114-01.png
g081114-02.png
ヘッドコーチ 今泉守正

2008年11月02日

全日本ユース(U-18)東北大会初優勝

 11月1日~2日岩手県花巻スポーツキャンプ村にて、「JOCジュニアオリンピックカップ第12回全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会東北大会」開催されました。JFAアカデミー福島はU15のカテゴリーにて参加。1回戦聖和学園高校との激闘を試合終了間際の逆転劇で準決勝進出を果たすと、勢いに乗ったアカデミーは準決勝を13-0、決勝を10-2で勝利し、大会初優勝を飾るとともに全国大会への切符を手に入れました。
g081102-01.png
g081102-02.png
1回戦(vs聖和学園高校)
 前半 0-1
 後半 2-0(川島・増矢)
g081102-03.png
g081102-04.png
準決勝(vs不来方高校)
 前半 4-0(吉見・増矢×3)
 後半 9-0(倉谷・吉武・吉見×2・川島・門井×2・成宮×2)
g081102-05.png
g081102-06.png
決勝(vs秋田LFCユース)
 前半 5-0(増矢・山守・成宮×2・小島)
 後半 5-2(OG・成宮×2・須永×2)
g081102-07.png
g081102-08.png
(コーチ:沖山雅彦)

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

スケジュール