全日本女子ユース(U-18)選手権大会③
予選リーグ③ vsHOYOスカラブFC 3-2(前半2-0)
大会初日・二日目の2連戦で感じたこと・知ったことを個人個人がトライすることを一番の目的としたゲーム。加えて、チームで戦うことの大切さ、チームの中で自分がどのように関わっていくかを考え実践することも目的となった。
具体的には、個々がゲームを振返り論理的に分析する。そして次のプレーに活かす。この繰り返しである。しかしチームスポーツであるサッカーではそれだけで終われない。分析したものをチームに反映させる一歩を踏み出す責任がある。コミュニケーションをとることである。自ら考え積極的に表現しなければ世界で出ていく選手にはなれない。それが習慣化され、意識すればできる→いつもどんな時でもできる、に変えていく。つまり自分の能力にして世界に羽ばく準備をする。「表現する」とは「言葉」で具体的に論理的に伝えることである。「いつもどんな時も」とは例えば試合であれば、漠然と前後半のプレー中に意識するだけでなく、試合前、ハーフタイム、試合後、メンバーチェンジがあったとき、失点したとき、得点したとき、ゲームの流れが相手に移りそうなとき、タイミングが合わなかったとき、考えていたことが合わなかったとき、と細部にわたり噛み砕いて意識する。こういったことにもトライした。
ゲームからのプレーの課題は前2試合とほとんど同じだろう。失敗しても投げ出さずに忍耐強くトライを続けることが大切な年代。悔しさや失敗する怖さがあってもトライする。失敗のシーンは似てくるかもしれない。課題だからこそそう簡単には身に付かない。しかし一見気付かないようなレベルでも確実に変化していっている。
中3の選手は中1の頃に比べ、単純なパワー・コンタクトの強さやパス・シュートの距離といった身体的な成長が大きく影響する要素は年齢や継続的な体幹・バランストレーニングとともに伸びていっている。当たり前のことである。だからこそサッカーのボールを使ったトレーニングではテクニック・判断の質とスピード・動きの習慣化・持久力・タイミングを理解し、一瞬のタイミングを感じられるようになること・観ることの質を高めることにトライし基本の質を高めていく。サッカー選手として土台を大きく強固なものにしていくトレーニングを今年も続けていく。
文:コーチ 坂尾美穂