JFAアカデミー福島

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2007年10月23日

ホームステイ

 楢葉町の木々が少しずつ色とりどりの姿に変化し始めている。本格的な紅葉はあと2週間ぐらい先であろうか。山々が鮮やかに彩る姿が今から待ち遠しい。
先週末1泊2日でホームステイが行われ、サポートファミリーの方々と共に全員清々しい表情で寮に帰ってきた。短い期間であったにもかかわらず随分と充実していたのか寮の玄関先では久しぶりに再会したかのようにそれぞれの思い出話が止まなかった。中学1年生にとっては初のホームステイとなり楽しみでありながらも緊張の面持ちであったが、サポートファミリーの方々の温かさに触れ我が家のようにリラックスできたようである。
 ホームステイ先では主にお子さんのお姉さん代わりを務めたりお父さんやお母さんの家事手伝いをしたり、普段行くことのできないところへ行って買い物をしたりとそれぞれが普段とは異なる生活を存分に楽しんできたようだ。また、お母さんが習い事をしている茶道や華道の話、おばあちゃんの代々語り継がれる知恵袋の話、そしてお父さんが自分たちの通っている中学校の卒業生という家庭もあり中学校の今と昔などを夜通し語り合えることもあったそうだ。
 アカデミーの活動や取り組みに賛同し、快く受け入れていただいたサポートファミリーをはじめとする多くの方々に対する感謝はもちろんの事、この経験を大切な財産としていつの日か何らかの形で地域や社会に貢献できる人材となっていってほしい。
   
GKコーチ:小林 忍
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2007年10月21日

10月誕生会

 毎月恒例の誕生日会。10月はお好み焼き、焼きそば、鮭のちゃんちゃ焼きの焼き焼き大会。お好み焼きと言えば大阪や広島出身の者は黙っちゃいられない。最近なかなか口にすることはなかった粉もの。気合十分だ。火加減、返しのタイミング、焼き加減・・・これぞ本場とばかりに慣れた手つきで作業を進めみんなに振舞ってくれた。
 空腹を満たしたあとはゲーム大会。最近は全員参加型で食後のハードワークが求められるゲームが多い。今月は学年対抗によるゲームが行われ各学年のチームワークが試されるものであった。先月に続く意地と意地のぶつかり合いが今夜も繰り広げられた。
 会の閉めはお馴染みショートコント。回を重ねる毎に歯に衣着せぬオフサイドラインギリギリの武勇伝が増えてきており、聞いているこちら側が冷や冷やしてしまうほど。だが、それだけお互いの事を本音で言い合えるだけ仲が深まっていることは実に素晴らしい。一つ屋根の下に住む仲間達を十分理解し合っている証拠だ。
興奮冷めやらぬまま気付けば22時。毎月様々な趣向を凝らしてくれているおかげで時間が過ぎ去るのが本当に早い。
秋の夜長に煌々と灯された明かりは22:30には静まり返っていた。
 
GKコーチ:小林 忍
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2007年10月20日

木戸町鮭祭り

 今日から一泊二日でホームステイ。トレーニングはなく、中2から高2の選手はロジカルコミュニケーションスキルのプログラムが入っていたが、中1はホームステイ先の方が迎えに来るまで時間があった。そこで寮のお父さんに『木戸川鮭まつり』に連れて行ってもらった。毎年この時期になると木戸川に帰ってくる鮭たち。前日までの雨で増水していることもお構いなしにたくましく流れに逆らってのぼってくる。
 おそらく自然の鮭を目にするのは初めてであろうこの選手たちは何を感じたのだろうか。
自然に生きるもののたくましさ、我々が普段口にしている食物たちの生命の営み。
いやそんなこととはまったくかけ離れたところで、自然の鮭を観ておおはしゃぎしていただけかもしれない。もしかしたら川を泳いでいる鮭ではなく、露店に並んでいる鍋の中の鮭に目がいっていたか。
 それにしても自然とは面白いものである。その時間帯によって様々な表情を見せてくれる。選手たちが見に行った午前中はたくさんの鮭がのぼっていたそうだが、私が午後に見に行ったときには、川面に見える鮭はほんの数匹であった。そのかわり、おそらくかもめであろうたくさんの海鳥が川を占拠していた。


コーチ:坂尾 美穂

2007年10月14日

福島県女子サッカー選手権大会

 昨日、本日と福島県女子サッカー選手権大会が行われた。この大会は女子版天皇杯ともいえる全日本女子サッカー選手権大会につながる試合である。なでしこリーグ所属のチーム、大学チーム、高校チーム、そしてクラブチームと中学生以上の女子で構成させるチームすべてに参加資格が与えられている。決勝の舞台も天皇杯決勝と同様、元旦の国立である。
 さて、大会概要はさておき、アカデミーの選手たちにとってのゲームとは、日頃のトレーニングで行っているものがどれだけ身についているか、発揮できるか、そして新たな課題を見つける場である。勝敗という結果も大切だが、選手がゲームにおいてプレーした内容という観点からゲームの結果を見つめていくことが大切である。
 9月のU18県大会では中学生のみのチーム構成で臨んだが、今回は高校生も出場した。ゲームの相手はFC.BLOOMと福島県立富岡高校。
 今日の2つのゲームを経験して選手の心にキーワードとして残った言葉は「責任」だろう。
守備の場面でボールに対して積極的にプレーできない場面があった。カバーに入る選手と見合ってしまい相手のロングボールを後ろにそらしてしまう。明らかに自分が処理すべきポジションにいるはずなのに。コミュニケーションも大切だが、まず自分がやるのだという強い意志をもってプレーすることが大切である。それが責任を果たす最初の一歩となるのではないだろうか。一人ひとりが自分の責任を果たすこと、守備の状況でいえば、自分がボールに対してアプローチする、この相手選手に対しては自分がマークする、ということを明確にする(宣言する)、そしてそのプレーを成功させるために良い準備(ポジショニング、同一視)をすること。そうすることで、周囲の選手はどこのスペースをどのようにカバーするのか、自分は誰をマークするのか、を決定することができる。そしてそこにまた「責任」が発生する。
 これらのことはほんの一例である。サッカーはチームでプレーするものである。チームは一人ひとりの「責任」の集合体である。
 アカデミーの校訓のひとつでもある「責任」。「責任を果たす」ことは難しい。それはなぜか。それは「どういう行動をとることが責任を果たすことなのか」を理解することが難しいからだと感じる。大切なことは「責任を果たすこと」とはどういうことなのかを選手自らが考え、強い意志を持って臨むこと、常にどんなときも、失敗を恐れず積極的にアクションを起こしてみる、そしてそれはon the pitchでもoff the pitchでも同様に。そういった過程が大切なのだと感じた大会であった。

コーチ:坂尾 美穂


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2007年10月02日

秋田わか杉国体

 高校2年生の選手3名が秋田で行われている国民体育大会に福島県代表として参加してきた。実は高校生にとっては今年初の公式戦となる。本日の対戦相手は兵庫県。なでしこリーグディビジョン1で2位に勝ち点8差をつけ首位を走っているTASAKIペルーレFCの選手で構成されているチームである。FIFA女子W杯に出場していたなでしこジャパンの選手も3名この試合に出場していた。
 ゲームは開始5分で2点を先制される苦しい展開。スピードのあるなでしこリーグの選手に1対1で振り切られる。DFとして出場した選手は「一瞬で消えてしまった」と試合後感想をもらしていた。消えてしまったのではなく、消えさせてしまったのだ。オフザボールの守備の基本である同一視ができなかった。同一視するためのポジショニング、ステップワーク、危険なスペースを察知すること、そしてカバーリングポジション、味方選手とのコミュニケーションなど、全国の舞台で、日本のトップレベルの選手と真剣勝負の場で戦うことで、ゴールを守りボールを奪うことに必要なことを肌で感じたのではないか。
 その後、少しのチャンスをつくり、たくさんのピンチをしのぎながら後半へと進んでいく。
 後半開始直後、おそらくキックオフからのプレーではなかっただろうか。福島県代表が右サイドをスピードにのった突破でゴールライン近くまでボールを運び、相手をひきつけプルバック。右サイドバックがクロスを上げたところをファーサイドからタイミングよく入ってきたFWがワンタッチでゴールを奪った。
 開始早々、1点を返したことで、勢いに乗る福島県。ボールも動き始め、相手のゴール近くまでボールを運びだす。コーナーキックから、FWで出場したアカデミーの選手がジャンプヘッドでハイボールをジャストミートしたシュートは惜しくもGKのファインセーブに防がれたが、同点にする兆しは見え始めていた。このシュートシーンを見るとアカデミーで日常的にトレーニングを実施している体幹トレーニング、高校生年代で取り入れられているパワートレーニングの成果が見え始めているのではないかと感じた。
 さて、試合の方は、後半15分に退場者を1名出した福島県代表が追加点を奪われ、1-4で負け。アカデミー生が初めて出場した国民体育大会は2試合で終わった。選手たちは試合後、退場者が出なければ・・・と感じたようだが、それもサッカーでは十分考えられることである。それより、10人になった時の戦い方、残り時間が20分もある状況で10人で得点を奪いに行くためには、まず何をしなければならないか、これ以上の失点を避け、得点を奪いに行く、ではDFにいる自分は、サイドハーフにいる自分は、FWにいる自分はまず何を考えるか、どこの位置からDFを始めるのか、攻撃に移った時にどのポジションからスタートするのか、そういったことをゲーム中に考えられたかどうかが大切である。
 ひとつひとつのゲームで成果と課題が見つかる。今回も日本のトップリーグで活躍する選手と試合をする中で、なでしこジャパンの選手にマークされ、フィジカル(特にスピードと持久力)が勝り・常にゴールに向かう姿勢を発揮する代表FWをマークする中で、感じたことがあるはずである。この感じたことが選手にとっては成長のための最良の糧である。
 
コーチ:坂尾 美穂
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