JFAアカデミー福島

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2008年07月21日

帰省

 待ちに待った夏休み。アカデミー生は、保護者のもとへ束の間の休息を取りに旅立っていく。実家までの行程も自分たちで立案する。4月からの緊張の毎日から、ほっとする一時が得られるのであろうか、寮から出発するひとり一人の表情は、笑顔が満ち溢れている。アカデミーでの出来事をいっきに話していくのであろうか。
 3期生は、入校後誰もが枕があふれる涙を受け止め、こころの支えとなっていた。昨日の寮での様子は、その頃がまるで他人の出来事のように笑って話していた。帰省期間中、家族はもちろんのこと、今まで育ててくださった指導者、チーム関係者、学校の先生や友人と近況報告などをしてほしい。
 8月元気な顔で、寮に集合しよう!
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ヘッドコーチ 今泉守正

2008年07月20日

福島県スプリングリーグ vsVイレブン

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 スプリングリーグ第6戦。いわきグリーンフィールドにてキックオフ。福島県女子リーグ前期の最終戦となる。Vイレブンは、ゴール前にリトリートして守備ブロックを構成し、ボールを奪ったらスピードのあるトップを生かしたカウンターを仕掛けてくる。U-13・14を主体としたこのチームは、全体の距離を15m程度の距離でパスコースをつくれるようにバランスを整えながら、ポゼッションしながらビルドアップし、フィニッシュゾーンでは、さまざまなアタックが仕掛けられるようにトライした。ポゼッションから左右にチェンジサイドしながらフィニッシュチャンスをうかがおうとするが、ゴール前を固めたVイレブンの守備ブロックを崩すことはできない。左右からクロスを上げようとするが、クロスの質と中の動きの質が悪く、フィニッシュできない。また、中央からは、1-2コンビネーションを使うが行く手をふさがれる。次の手としてペナルティエリア後方5m-10mの距離からミドルシュートを狙うが、枠をとらえることができない。
 ハーフタイムに、前半のゲームを個々に問いかけながら分析を行った。前半は、ボールは動いているが人の動きが少ない。そのため選択肢が限定されてしまっていた。後半は、オフのプレーヤーが、選択肢を増やすために、各自がひとつのパスコースを創ること。常に2人のディフェンダーの間にポジションを取り、マークを外すこと。ディフェンス裏のスペースへ走って要求することをプレーヤーが確認をした。
 後半は、ポジションを変え、自分たちが分析したことを積極的にトライするようピッチに送り出した。後半のプレーの方が、アクションを多くおこし、1-2コンビネーションからNO3・4の動き、サイドからも常に2vs1の数的有利な状況を創り出し、DFを引き出して、中に合わせようとする試みが多く見られた。
ヘッドコーチ 今泉守正

練習試合(vs大分国体)

 夏休みの帰省前最後となった大分国体との練習試合が7月20日14:00より広野グラウンドにて行われた。この日は午前中に行われた県リーグと分かれてのチーム編成。この練習試合にはU-18~15を中心に数名のU14も加わったメンバーにて臨んだ。また特別指定活動中の2名の選手も久しぶりにアカデミーでの試合参加となった。試合は35分×3本、また2本目終了時にはPK合戦も行われ公式戦さながらの雰囲気を味わうことができた。
 
1本目3-0(得点者:田中×2、成宮)
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2本目4-1(得点者:栗原、成宮、田中、菅澤)
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PK合戦5-4
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3本目2-0(得点者:川島、鳴澤)
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 この日のアカデミーは「ハイプレッシャー」をキーワードに戦った。社会人選手を含む年代が上の相手に対し、攻撃面では相手の強いプレッシャーの中で日々トレーニングしてきた「観ること」「パスとコントロールの精度」「動きながらの組み立て」に挑戦する。守備面では今取り組んでいる「チャレンジ&カバー」を原則とした守備の基本を実践するために、まず相手ボール保持者にプレッシャーを与え続けること。
 立ち上がり右サイドを田中が「ワンツー」で相手背後に抜け出し決定的な場面を作り出す。「パス&ムーブ」アカデミーで繰り返しトレーニングしてきた要素が浸透してきた。しかし、ペナルティエリア内の選択が悪くゴールが奪えない。ハーフタイムにはDFラインからのビルドアップについて、幅68mを利用すること、ボールサイドのサイドバックが高めの位置取りをすることにより、相手の守備ブロックを大きく左右に動かしギャップを多く作り出し、そのギャップを利用しながら組み立てること。ペナルティエリア内で複数の選択肢を持ち、相手の変化を観ながら得点の確率のより高いプレーを選択することを確認した。
 全体的にはボールが良く動きゲームを支配することができた。しかし時間帯によっては運動量が少なくなりパスコースを作り出せずに、相手プレッシャーの餌食になることも多くあった。また組み立てから突破へスピードアップした際の技術的なミスも多かった。日頃取り組んでいることを一試合通じて、より速さの中で正確に発揮するために更なる積み重ねが必要だ。
(コーチ:沖山雅彦)

2008年07月18日

特設陸上部 県大会での活躍

 少し前、毎朝毎朝、他のアカデミー生より早く起き陸上部の朝練に通う楢葉中学校特設陸上部員について紹介した。そのうちの5名が県大会(7/8~10 あずま陸上競技場)に出場し、以下のような結果を残すことができた。
 
中3和田 100mH予選6位 17秒54
中3川島 1500m決勝4位 4分47秒38 東北大会出場
中2須永 200m決勝4位 27秒21 東北大会出場
本多、須永 400mリレー決勝3位 51秒19 東北大会出場
※和田のレースは観ることができませんでした。
 
川島の1500m:
彼女は、昨年も同じ種目で県大会に参加している。残念ながら昨年は東北大会に行くことはできなかったため、今年はさらに気合いが入っているようだった。レース運びは、スタートから真ん中あたりをキープしラスト2周あたりで少しずつ前に出ていく。最後は4位争いとなり、デットヒートの中4位を死守した。
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須永の200m:
彼女の大会スケジュールは5名の中で1番と言ってもいいくらいハードである。リレーメンバーでもあるため200m予選を走ってリレー予選、また200m準決勝・・・と、普段は少々控えめな彼女だが、立派な脚とともに力強い走りを見せてくれた。
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本多、須永の400mリレー:
リレーは大会が盛り上がる種目だけあって、観ているこちらも緊張した。ちなみに第1走者が本多、第3走者が須永である。ピストルの音とともに本多がスタート、他の学校にほとんど遅れをとらずに第2走者へ。第2走者からバトンを受け取った須永が、混戦の中アンカーにつなぐ。アンカーが先を行く選手をスーッと抜き去り3位という結果をつかんだ。
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 サッカー以外の競技をしている彼女たちを見るのはとても新鮮で、サッカー以外のことにも一生懸命打ち込む姿はとても素敵である。今回東北大会に進むことができなかった選手も陸上部での経験を今後に活かせるよう頑張ってもらいたい。
 
 新鮮と言えば・・・県大会ともなると各学校の選手が色とりどりのユニフォームを着ている。その中で楢葉中陸上部の彼女たちは、胸に「楢葉」と書かれた紺色のユニフォームを着ている。ランニングに短パン、短パンからのぞく立派な脚・・・。毎日のアカデミーでのトレーニングの賜物だな・・・と思う。いつもの青いゲームシャツとは違ってその姿がとても新鮮で似合っていた。(写真参照)
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2008年07月15日

国際親善試合

 7月15日(火)14:00Kick off、夢の島競技場にて国際親善試合が行われた。対戦相手はオーストラリアキャンベルのクラブチーム「WODDY BALLEY FC」U-14。ノルウェーで開催されるU-14の大会に参加する途中の日本滞在であった。アカデミーからはU-15のメンバーで試合に臨んだ。
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前半9-0(得点者:成宮×3、田中×3、川島、本多、小島)
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 前半はU-15を中心に出場。立ち上がりから人とボールが良く動きゲームを支配していく。また個人技でも相手に勝り、17分の時点で7得点を奪った。しかしここから攻撃が大雑把になってしまう。相手を崩しきらないうちにクロスボールを放り込んだり、ロングショートを打ったりしてなかなか決定的なチャンスを作り出せない。また、この試合は相手チームの参加大会に合わせ4号球で行っていたため、なれないボールに戸惑いコントロールミスからピンチを迎える場面もあった。
 
後半10-0(得点者:須永×4、小島×2、門井、成宮、吉武、増矢)
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 ハーフタイムに前半の良かった点、悪かった点を確認し、後半はU-14とU-13を中心としたメンバーで戦った。前半同様「人とボールが動くサッカー」を展開でき、追加点を重ねていく。ペナルティーエリア付近でも今取り組んでいる「ワンツーによる突破」をトライし、相手DFを切り崩していく。パスした選手が動いて再び受けるというサッカーの大原則が少しずつ習慣化されてきたようだ。
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 試合後には競技場内にて簡単な交流パーティーが催された。選手を代表し乗松が英語でスピーチ。日頃から取り組んでいる英会話の成果もあり、選手全員が臆することなく英語で交流を図っていく。その積極的な態度に選手のたくましさを感じた。まさにアカデミーのフィロソフィー、国際舞台で活躍する選手を目指す上で、また一つ貴重な財産をつかんだ事だろう。
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コーチ:沖山雅彦

なでしこジャパン

 なでしこジャパンの北京オリンピックに向けたキャンプが始まった。本日Jヴィレッジに入り、測定後ミニゲームを実施。ミニゲームの相手としてアカデミーの高校生たちが参加させていただいた。
 なでしこジャパンは初日の調整を兼ねた軽めのミニゲーム。しかし、佐々木監督からはゲーム前に「アカデミーの選手たちはコンタクトも怖がらずに思い切ってぶつかってきて良い」という言葉をいただいていた。
 選手たちにとってはまたとない機会である。今の自分がどれほどの力があるのか、今トレーニングでトライしていることがどれくらい通用するのか、日本女子サッカーの頂点にいる選手たちを相手に試せる。この機会にチャレンジしない手はない。そんな気持ちで臨んだミニゲーム。
 6vs6+GKの形で10分×3本のゲームは時間だけを考えればアカデミーの選手たちにとってはそれほど負荷の高いものではない。しかし、選手たちの様子を見ていると、2本目の途中あたりからかなり息が上がっている様子。その原因のひとつはプレッシャーの速さだろう。DFのボールを奪うテクニックだけではなく、予測する力、奪いどころへのアプローチの速さ、そして守備の連動。アカデミーの選手が組み立てでボールを動かすと、2つ目3つ目の選手に次々とプレッシャーがかかる。しかも攻守の切り替えの早さも伴って。アカデミー生たちはボールを失ったと同時に守備に追われる状況に陥っていた。
 それでもボールをある程度は動かせる。ボールを失わずに広いスペースへ運ぶこともできる。観てかわして、周りの選手が関わって、ボールを動かして、アクションをおこして。普段のトレーニングで行っていることをトライして発揮できている部分も多々あった。DFから中盤あたりまでは。しかしその先がなかなか進めない。パスの精度、スピードアップのタイミング、シュート技術、そして個でフィニッシュまで持っていく力。これからの課題だろうか。そんなことを感じさせられるゲームであった。
 守備でも気付きが多くあったゲーム。正しいポジションを取っていなくてもスピードや相手のコントロールミスでボールを奪えている状況とは違い、ここでは簡単にゴールを奪われる。マークの原則、チャレンジ&カバー、そして攻守が切り替わったと同時に素早く適切なポジションをとるための観る力と判断する力(そのための守備戦術の理解)。
 短い時間であったが気づきが多くあったゲーム。選手たちの目には憧れではなく、目標として、そして今の自分を図る指標として映っていたなでしこジャパン。いつかライバルとして同じピッチに立てるよう、この貴重な体験を通して肌で感じたものを明日のピッチで映し出してほしい。
 
以下、選手のコメント。
「普段の練習でやっている基本がいかに大切かを思い知らされた。判断の良さや予測の速さは、これからの課題だと感じた。」 (高2、鳴澤真寿美)
「短いゲームの中でゴールへ向かう意識、DFの連携がこれからの課題と感じられた。今の自分自身のレベルと目標とするなでしこジャパンの選手たちの違いがよくわかる試合だった。」 (高2、高橋千春)
 
文:コーチ 坂尾 美穂

2008年07月13日

福島県スプリングリーグ

vs富岡高校
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 スプリングリーグ第4戦。いわきグリンフィールドで実施。この日は、Lリーグマリーゼvs浦和レッズの試合が同会場で行われており、前半戦は、全員で観戦。ゲームイメージを高めつつ自分たちのゲームに移行したのだが・・・
 ゲーム前のW-Upでは、守備のチャレンジ&カバーを確認しながら、組織的な守備のアグレッシビティーを引き出し、全員が連動して相手の組み立てを困難な状況に追い込んでボールを奪い、攻撃に転じていくことを狙いとして行った。
 しかし、お互いにコミュニケーションが図れずに、一人でボールに対してアプローチをかけてしまい孤立する状況やボール保持者に対して2人で行ってしまい味方同士ぶつかってしまう。一見チームとしてコーディネーションが取れた動きをしているように見受けられる時間帯もあるのだが、細かく観てみると、2vs1や2vs2の局面での動きの原則(習慣化)が身についていないから結局ボールが奪えずにゴール前まで運ばれてしまう。さまざまな状況での守備の目的を理解した上で、戦術行動を起こせるように基本のテクニックを反復しなければならない。
 また、攻撃においては、幅や厚みを使いながらボールを我慢強く組み立て、フィニッシュ局面でのスピードアップするチャンスを創り出そうとするのであるが、メッセージの弱さ、アクションの曖昧さ、そしてスペースを共有する出し手と受け手のシンクロナイゼーションが図れないためにゴールを奪えない。
 全員が関わることの大切さ。動きながらのテクニック。動きの習慣化。ボールの移動中に観ること。判断することの基本を繰り返し、繰り返し行うしかない。
 
vs平商業
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 U15メンバーで臨んだゲーム。メンバー構成は、U15、3人、U14、3人、U13、5人。試合前のミーティングでは、まず、ボールを奪いに行くこと。ボール保持者にアプローチをかけたら、他のプレーヤーはカバーリングポジションを考えながら守備ブロックを形成すること。ボールを奪った瞬間から、ボールを失わずにシンプルにボールを回し、中盤を組み立てフィニッシュ段階へのスピードアップをトライすること。そのためには、ボールがない時に周りを観て、考えること。感じること。そして、攻守において全員が関わることを徹底しようと言葉をかけピッチに送り出した。
 前後半を通して、全員が観ること。その上でアクションを起こすことを繰り返し行っていた。遠くを観ているが、まだまだ、距離を出すパワーをもったキックができないため、ボールの動きのダイナミックな展開は、見受けられないが、ボールをしっかりと保持し続けながら、前へ進めていく中で、フィニッシュ段階での1-2コンビネーションやダイアゴナルランからのスルーパスの引き出しなど随所にナイス・トライを行っていた。
 
ヘッドコーチ 今泉守正

職場体験学習

 今年の梅雨はどこへいったのかと感じてしまうほど晴れ渡った青空に潮風が心地よいここ福島県楢葉町。この時期のアカデミー生はオフとなると近くの岩沢海岸へと出向き海で遊ぶことが主流となる。
 さて、先日高校の課外授業で職場体験学習が行われ、希望した3名が参加した。今回各々が訪れた職場は3ヶ所。東京電力、洋菓子店、富岡幼稚園であった。東京電力では日頃共にトレーニングを行っているTEPCOマリーゼの選手数名と業務を行った。業務内容はもちろんだが、今後アスリートとして企業に勤めながらどのようにサッカーに携わっているのかということが非常に興味深いものであったそうだ。そして女子スタッフ一同がこよなく愛す楢葉町の洋菓子店「かんのや」では、ケーキ作りのサポートと接客業務を行った。食を創る難しさと提供する喜びを洋菓子を通じて肌で感じとっていたようである。富岡幼稚園では保母さんを体験。あらゆる物事に興味を抱き、自己中心的で集中力の続かないやんちゃな子どもたちに多くのエネルギーを吸い取られながら指導することの難しさを実感しつつも、屈託のない無邪気で純粋な子どもたちに癒された様子であった。
 やがては社会に羽ばたく日が必ず訪れる。この多感な時期にさまざまな経験と出会いの中で、地域や社会にどのように貢献・還元できるかを学びとることは非常に重要なことである。
 そして社会に出ていく時には次の4つを武器として身につけておかなければならない。『我慢』 ・ 『尊重』 ・ 『感謝』 ・ 『責任』
 
文 : 小林 忍
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2008年07月12日

Vs日テレ メニーナ

1st
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2nd
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3rd
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 今年は、メニーナと定期的にゲームを組んでいる。お互いに切磋琢磨していく上で、2~3か月ことにゲームを行い、分析・評価し、成果と課題を抽出しながら育成していこうという趣旨である。 今回は3×30分を行った。
 ゲーム前に確認したことは、守備・攻撃におけるプレーの原則。まずは、ボールを奪いに行くこと。守備ブロックを構築して、ひとりがボールに寄せる。他がカバーポジションを取る。平行に並ばずにポジションのバランスに気を配ること。ボールを奪ったら、まずは、ボールを失わないこと。ボールを前に進めて組み立て段階に。そして、爆発的にスピードアップしてフィニッシュ段階へ。
 キックオフと同時に、メニーナの素早いパスワークと仕掛けのドリブルに対して守備ブロックを構築することができずにずるずると後ろに下がってしまう。2vs1、2vs2の状況下で味方、相手、ゾーンによって変化する状況に応じて対応することができない。カバーリングポジションが取れない。2人が平行に並んでしまい、1本のパスで置き去りにされてしまう。仕掛けのドリブルに対して、相手との間合いを見つけることができず、寄せが、緩いためにドリブラーがヘッドアップしながら多くの選択肢をもつ中でプレーされてしまう。このような、基本的守備対応が大きな課題となった。
 また、組織的なアグレッシビティーが欠如しているために、人はいるけれどマークは付いていない状況になり、MFはDFラインに吸収されてしまい、崩壊していた。
 守備がアンバランスになると攻撃への転換が遅くなり、アンバランスなままボールを動かそうとするために、失うことが多くなった。
 基本に立ち返り、守備のテクニックを発揮できるようにするために、観て、考えて、判断していくことを、動きの中で習慣化していくことを反復して行うことを痛感して帰途に就いた。
 
ヘッドコーチ 今泉守正

2008年07月09日

富岡高校授業トレーニング

 毎週水曜日の3・4時限目は、富岡高校にてスポーツⅡの授業を行っている。受講生徒は、富岡高校女子サッカー部2,3年生とアカデミー生2,3年生である。通常は、基本のテクニックを中心に授業を展開している。グラウンドの半面では、男子が授業を行っている時もある。
 本日は、富岡高校女子サッカー部が東北大会に出場し、準優勝。全国大会出場を決めてきたこともあり、生徒からフットベースを行いたいという希望が強く、ウォーミングアップの後2チームに分けて行った。
 このフットベースは、独自のルールがあり、そのルールに従って、ゲームを行う。たとえば、キックされたボールが浮き玉になった場合は、ダイレクトで手でキャッチしてはいけない。つまり、浮き玉に対して手以外の場所を使ってワンクッション入れた後に手でキャッチする。グラウンダーのキックに対しても手を使わない。足でコントロールしてキックで各ベースにパスをするか1タッチでパスをする。といったことである。
 好プレー、珍プレーありのゲーム展開であるが、回が進むごとにボールが来る前の準備やコントロールの質、キックの質が向上していく。また、アウトにするための駆け引きが生まれてくる。両チームともに、身体と頭を大いに使い、夏の日差しと共に大粒の汗にまみれた授業となった。
 
ヘッドコーチ 今泉守正

2008年07月04日

特設陸上部

 朝、アカデミーの選手たちが食堂に入り始めるころ、すでに登校の準備をすませ、学校のジャージを着て寮を出発する選手たちがいる。
中学校の特設陸上部に所属している選手たちである。起床は5時半。4月に始まった陸上部の活動も4か月目に入った。現在は、来週に開催される中体連陸上県大会に出場する5名が早朝練習に参加している。時には放課後も陸上部の活動に参加してから帰ってくる。そしてトレーニングに加わる。夏場に入ったこの時期は疲労もたまってくるはずなのだが、ほとんどの選手が怪我もなく元気に参加している。早い起床、そしてハードなトレーニング。「疲れがたまって授業中眠くなることはないの?」と聞くと、「それはあるけれど、気合で持ちこたえます。」との答え。授業をしっかり受けることが学生の本分である。その気持ちをもって、時には歯を食いしばって頑張ることで、応援される、応援したいと思ってもらえる選手に成長する階段を昇っている。
 特設とは言え、陸上へ取り組む姿勢も半端なものではない。そこにはアスリートとしての精神が反映され、やるからには真剣に取り組みそして勝つ、という強い気持ちが伴っているようだ。そして、中学校の生徒として陸上部の仲間と過ごす貴重な時間を楽しんでいるようでもある。来週の県大会は宿泊を伴う。3年生にとっては昨年からの成長を発揮する場面でもあるかもしれない。「いま、この一瞬大切に」頑張る姿はとても輝いている。
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文:コーチ 坂尾美穂

2008年07月03日

寮生活の風景

 アカデミーの取り組みが始まって今年で3年目。選手が親元を離れて生活する中で、サッカーでのトライ以外でも、さまざまなトライを続けている。
 そのひとつが補食についてである。昨年までの2年間は毎日決められたものが選手の人数分準備されていた。選手が帰寮したあと、トレーニングに向かう前に必ず決められたものを口にしていたのである。
 今年からその補食の内容を変えている。従来の方法はやめ、食堂には写真のようにフルーツが常備されるようになった。選手たちは必要に応じて、フルーツを口にする。この「必要に応じて」というところがポイントである。「どのタイミングで」「何を」「どれくらい」補給するのかがすべて自分の判断にゆだねられている。選手へはレクチャーや掲示物によって、アスリートとしての栄養教育がなされている。そこで得た知識を実践するためのひとつのチャレンジである。
 また、これらはカットされたものではなく、意図的に皮のついたそのままの状態で置かれている。日本ではホテルでも家庭の食事でも、例えば分厚い皮のグレープフルーツがそのままの原型で出されることはほとんどないだろう。しかし海外ではそうではない。また、選手が大人になって一人で暮らし始めたとき、自分で食べるものは自分で準備するようになる。そうなったときにも、ひと手間かけてでも、クエン酸やビタミンを十分に補給する習慣を身につけておきたい。
 食堂での選手たちの様子を見ていると食後にたくましくグレープフルーツを一人で一個完食している。器用とは言い難いが、ナイフを使って皮をむいて、手を果汁でべとべとにしながら、しかしおいしそうに。簡易に食べられるものではなく、口にするまでに時間がかかるので、その間に会話もはずむという効果もでてきているようである。
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文:コーチ 坂尾美穂

2008年07月02日

JFAプログラム:英会話

 英会話プログラムは2学年ごとに3つのカテゴリーに分かれて毎週実施されている。毎週明るい笑顔で扇寮に来て授業をしてくださるのはスコット先生。高校生たちが通う富岡高校でもフランス語とオーラルコミュニケーションの授業を担当されている。
 本日のプログラムは高2・高3が対象。
ウォーミングアップは英単語のボキャブラリーを豊富にするため連想ゲーム。爆弾ゲームの要領でスリルとプレッシャーを楽しみながら展開される。スコット先生が最初のお題を出すのだが、選手たちは出された単語につながらないサッカーに関連する用語ばかりを連発する。それでもスコット先生はお構いなし。しかし、時間制限がかかったときに頭に浮かぶ単語がサッカーに関わるものばかりとは。
 次は宿題の発表。ユーモアに満ちた内容はここでも反映されている。「男女の恋物語」についての「ふり」のみ出され、その後の展開を自分で考え、文章を作ってくるというもの。もっとも大事なのは、物語に対する「アイディア」と「ユーモア」。しかしその中に文章構成力と英語表現力が含まれる。10人の選手たちが考えてきた展開は7人がロマンチックな展開やハッピーエンド、2人が悲しい結末、そして1人がジョークで物語を終わらせた。
 選手に聞くと、英会話プログラムは日によって難易度が大きく変わり、変化にとんだ内容でとても楽しい様子。最も役に立っている部分は、先生は単語の説明も簡単に日本語を使わず、英語で表現してくれるので、ヒアリング能力が身に付く、要は英語に耳が慣れることだと言う。そして英語表現の種類が増えることもとても役立っているとのこと。
 
 さて、明日は中1・2クラス、中3・高1クラス対象に行われる。この写真は中3・高1クラスのもの。アメリカ遠征後、海外留学にも興味を持ち始めた選手たち。笑顔のスコット先生と個性豊かな選手たちがどんな授業を創り出すのか。
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文:コーチ 坂尾美穂

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