JFAアカデミー福島

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2008年10月25日

ゆずり葉祭

 本日中学校の文化祭である『ゆずり葉祭』が行われた。午前中には学習発表と有志によるダンス、和太鼓演奏等のアトラクションが行われ、午後にはクラスごとによる合唱コンクールが行われた。国際理解をテーマとした学習発表で、アカデミー生は2月に行われたアメリカ遠征をもとに日本とアメリカの文化について発表を行った。パワーポイントを用いた発表を通じて日頃のアカデミーの活動を学校や地域の方々に理解していただくいい機会となっていた。午後の合唱コンクールではパートリーダーを行う者や指揮者を行う者などそれぞれの場で活躍を見せていた。躍動感ある歌声はクラスの一体感を感じさせるものであった。
 多くの父兄が駆けつけてくれたゆずり葉祭。日頃の学校生活での活躍と成長の姿を見せることができたであろうか。学校やアカデミーでの生活と地域活動を通じて得た出会いや経験を大切に、多くの人との絆を更に深めてもらいたい。

文 : 小林 忍
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2008年10月24日

ゲーム分析

 本日の楢葉町は暴風雨。今日のトレーニングはミーティングルームでゲーム分析を行った。4つのグループに分かれて自チーム、相手チームの攻撃および守備のストロングポイント、ウイークポイントを先日行われた全日本選手権の映像を用いてグループディスカッションから発表までを行った。
 目に映ったものをただ表現する描写ではなく、その原因を見出し課題解決するための策を見出す分析力が求められる。相手のシステム、攻撃スタイル、守備スタイル、個の特徴・・・。これらの分析を実際には試合開始10分~15分で行わなければならないのである。
 各グループそれぞれアイデアを持ち寄り活発な意見交換が行われたが発表方法の工夫や多くの情報をまとめる力が今後の課題として残った。
 そして、最後に沖山コーチから。「様々な意見が出てきたがどれも間違いではないし、正解も一つではない。いち早く流れを感じて実行に移す対応力が必要。しかし、サッカーの本質はゴールを奪うことと守ること。その為の攻守の切り替えが非常に重要だということを忘れてはならない。そしてそれらを達成するためのスキル、洞察力、パス&ムーブ、判断材料を多く持つことを日々のトレーニングで高めていくことが大切である。」
 
文 : 小林 忍
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2008年10月21日

U17日本代表メンバー出発

 10/21早朝、U17代表に選出された4名が直前キャンプが行われる静岡県・時之栖へ出発しました。10/24にはワールドカップが行われるニュージランドへ旅立ちます。
 前日の20日には、楢葉町町長さんへ表敬訪問をしてきました。少しの時間ではありましたがU17日本代表に選出されたことのご報告とワールドカップへの意気込みをお伝えしてきました。訪問した4名も町長さんをはじめ、役場の職員の方々から激励を受け、応援してくださる方の多さに改めて気づいたのではないでしょうか。
 世界の大舞台で元気一杯プレーしてきてもらいたいです。
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2008年10月19日

全日本女子サッカー選手権大会東北予選2日目

準決勝:vs聖和学園高校
 「公式戦を戦うこと」、それは勝負のかかった、または次のステージへの出場権のかかった負けられない状況でのプレーを経験すること。それは練習ゲームとは違った意味での緊張感のある厳しい状況下でのプレー。相手も絶対に勝つんだという気持ちでいるため、執念や執着心をともなったプレーで向かってくる。己の心にかかってくるプレッシャーをコントロールして、相手の強いプレッシャーを回避して攻撃を組み立て、ゴールに向かうこと、こちらも勝負への強いこだわりをもって相手ゴールを奪う、守備時には相手の攻撃を止め、ボールを奪いに行く。それが公式戦を戦うということ。選手としての成長には欠かせない貴重な機会。練習ゲームでやることと変わるわけではないけれど、ゲームシチュエーションという意味ではやはり違ってくる。そんな機会をひとつでも多く得るために掴み取るために、自らの力を最大限に発揮して、公式戦を勝ち進んでいくことは大切なこと。
大切だったことはとにかく「こだわること」。ボールを奪われたら奪い返すという気持ちと実践、攻守の切り替えの速さ、ゴールを決めること、ゴールを守ること、こういったことにこだわることが勝負にこだわることにつながる。
 ボールを動かし、攻撃を組み立てながら、でも攻撃の優先順位は忘れない。何のために組み立てがあるのか。それを理解して常に意識していれば自ずと観るものも変わってくる。相手のラインの位置を観て、高かったら背後のスペースが狙いやすくなる。観ておくこと、そして狙うこと、タイミングよくアクションを起こすこと。1点目はそんな考えから生まれた。DFの亀岡からのパスをFWの菅澤がヘディングで決めた。1点目の後は攻撃するがなかなか得点にいたらない時間帯が続く。2点目は右サイドからの低いクロスをFWの浜田がタイミングを図って走りこんで決めた。相手DFとGKの間に速いクロスを入れる、中の選手は待って止まった状況でボールを受けるのではなく、タイミングよく、そして瞬間的なスピードアップでDFを引き離してペナルティエリアに進入し、スピードをゆるめずシュートをうつ。タイミングよくということは観ておかなければできない。組み立て(ポゼッション)とはスピードアップのタイミングを作り出すこと、そのタイミングを逃さず、そして共有すること、そのためにあるということを忘れない。そして大切なのはゴールを奪うためのテクニック。シュートやクロス、動きながら、観ながら、トップスピードで相手DFもいる状況で発揮できるテクニック。
 そして3点目は、残り10分で投入された中2の成宮がペナルティエリア付近で横パスを受け、小さなステップで相手をかわして豪快に決めた。組み立てて相手ペナルティエリアまで進入、相手の隙を付いたスペースでボールを受け(ボールを運び)、観てコントロールでかわしてシュート。ゆっくりではなく一連の動作でスピードを落とさずプレーすると得点の可能性は大きく広がる。結果3-0で勝利。全国大会への切符を手にした。
 
決勝:vs常盤木学園高校
 午前中の試合に勝ったということは、全国の切符を手にしただけではなく、緊張感のあるハイレベルのゲームをもうひとつ経験できるステージに進んだということ。なでしこジャパンに招集された選手を初めとして、年代別の代表選手を要する育成年代では全国トップレベルのチームと真剣勝負ができる。
 我々はどんな戦い方をするのか。試合前のミーティングで選手に問いかけ、選手たち自ら答えを導き出す。トレーニングでトライしている組み立てのテクニック・判断力・そしてスピード(動きのスピード、判断のスピード、ハイスピードでのテクニック、タイミングを逃さないという意味でのスピードなどが含まれる)が相手の組織されたハイプレッシャーにどれだけ通用するのか。それをトライすることも大切なこと。しかしそれだけではない。ゲームをどう戦うかという観点では、相手の状況を良く見てプレーを選択することがより重要となってくる。相手が高いラインで、前から人数をかけてスピードを持って奪いに来たときにどこが隙になってくるのか。相手はどこを狙われたら嫌なのか。相手の狙いの逆を付くためのテクニックは。そしてそのために狙っておくところは。アップ前にゲームをイメージする。そして整理する。
 そうやって臨んだゲームであったが、相手のハイプレッシャーに押されてしまうゲームとなった。ボールを持ってから選択肢を探したのでは遅い。ボールを受ける味方に対して選択肢を持たせる。そのアクションを起こすタイミングを逃していてはボールは動かない。失ってしまう。そして相手の「強い・速い」プレッシャーを回避する動きながらのテクニックの質。攻撃の優先順位。相手の隙はどこにあるのか。そのスペースに狙いを持っておく、アクションを起こしていく。理解はできているが、スピーディな展開の中で実践することが難しい。まったくできないわけではない。しかし実践する回数が少ない。
 そして、相手のDFラインの背後をついて、ゴール前に進入する際の人数が少ない。組み立てをフィールドのどの位置で行なうと有効なのか。守備においては、ゴール前の厳しさ。ゴールを守るための守備力。1vs1の対応だけではなく、危機回避のための明確なプレー。これらのことを大きな課題として感じることができたゲーム。結果は0-6。
 しかし成果もあった。アカデミーで実践している動きながらのプレーを続ける力。後半になっても、運動量が落ちない。テクニックの質が落ちそうになっても、注意喚起するとまた質が上がってくる。自ずと支配率が上がってくる。良い意味で後半でも前半同様のプレーができた。
 
 ゲーム後全員で確認した。ピッチでプレーした選手も、ベンチでゲームを観た選手も、そしてスタンドでゲームも観た選手も。大切なことは、ハイレベルなゲームを経験できるステージが今後もあるということ。自分が感じたことを振り返り、トレーニングという場で行動に移すこと。U-15カテゴリーの選手たちには、同様の大会が11月にもう一度ある。トレーニングで向上させたことを実践する場がある。向上させるために何をやるのか。そんなことを確認して、舎監のお父さん、お母さんが待つ寮への帰路についた。
 
コーチ:坂尾美穂
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2008年10月18日

全日本女子サッカー選手権大会東北予選1日目

1回戦:vs秋田L.F.C
 圧倒的に攻撃の時間帯が長いゲーム。ほとんどの時間帯を相手陣地内でプレーするゲーム。チャンスを創るのだが、得点にいたらない。決定機のシュートが枠に飛ばない。シュートがバーをたたく。攻撃しているが得点にいたらない。そんな展開のなかで、不用意なミス・消極的なコントロールでボールを失う、または失いそうになるのでリスク回避するために全体のラインがさがる。ゴールを奪うための最後の局面、または決定的チャンスを作り出す・突破を図るべき局面での関わりが少ない、選択肢が少ないために連動・連続した攻撃が生まれない。この原因は、ボールの移動中に関わること、アクションのタイミング、ボールの移動中に観る・判断する、これらの基本的なことを忘れたように、ボールを足元に止めてからのプレーや判断することを繰り返してしまったことが大きい。もちろんシュートを決めるテクニックが欠けていることも。ボールを持ち続けてはいるが、自分たちがトライしようとしているサッカーとはかけ離れた内容。
 後半、選択肢やテクニックの質という意味では少し修正できた。しかし、何本も決定機がありながら得点に至らないのは前半と同じ。結果は1-0で勝利。前半の終わりにいれた得点のみであった。
 勝ち残り方式のトーナメント、1回戦は試合時間内に勝敗が決しなければ即PK。勝負がどちらに転ぶかわからない要素が多いPK戦に持ち込むことは避ける必要がある。そう考えた場合、今日のスコアでの後半最後の10分の考え方は非常に大切。組み立てを忘れず、ゴールに向かいながらもDF・ボランチのリスクマネジメント、判断の優先順位という点では公式戦でしか経験できないことを知ることができた。

2008年10月05日

8・9・10月誕生日会

 毎月行われている誕生日会。今月は8・9・10月合同の誕生日会が行われた。スポーツの秋、読書の秋、行楽の秋・・・。彼女たちにとっては何と言っても『食欲の秋』であろうか。食事のメニューは誕生月のメンバーが食べたいメニューをオーダーすることができる。今月は栗ご飯をはじめ秋の味覚がずらりと並ぶ。
 全力で食べる。全力で遊ぶ。全力で笑う。普段言えないこともここでは言える。仲間を知る。和を尊ぶ。自らで楽しい時間を創造していく。これらこそがもっとも必要な『生きる力』である。
『わんぱくでいい、たくましく育ってほしい』
 彼女たちを見ていると、かつてそんなコマーシャルがあったことをふと思い出す。ただもう少し食い気より色気になることを少々期待する・・・。
 
文 : 小林 忍
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2008年10月02日

紅白ゲーム

 木曜日のトレーニングは授業トレーニングという形で5.6時間目の授業時間帯にアカデミーに戻ってきてトレーニングを行っている。選択授業(体育)でサッカーを選択という形である。
 この日は、週末を除くと6学年すべての選手が一緒にトレーニングする唯一の機会となる。普段のトレーニングは基本的には中学生と高校生にわかれて実施。中3の選手は高校生グループに入ってトレーニングすることもある。これは動きながらのテクニック・判断力・動きの習慣化(動きの質)といった基本的な部分の質を上げること(中学生年代)と、それをフィジカル・タクティックが高くなった中で発揮すること、グループ・チーム戦術の理解を深めること、そして実践力を身につける(高校生年代)、という両方の要素にトライするためである。
 最近は木曜日に11vs11のゲームをする機会は増えている。よくおこなわれるグループ分けは中学生vs高校生。人数の関係で中1の選手が高校生チームに入ることが多い。
こういったゲームではチーム内でのライバル意識が表にでてきておもしろい。高校生は年下の中学生チームに負けるわけにはいかない。といって、個性の強い(言い方を変えれば、我の強い、勝気な)中学生だって、相手が高校生といえども負ける気なんてさらさらない。2学年・3学年離れていようと関係ない。そんな気持ちが表にでてくる。
 内容はといえば、ポゼッションを優位に進めてゴール前でのチャンスを多く創り出す方に分がある。あたり前の話であるが、このポゼッションがDF・中盤ゾーンでしかできない、またはポゼッションをする中でのテクニックの質・アクションの質(ポジションやタイミング)、コントロールの質・判断の質が悪いと、インターセプトされてカウンター気味に相手に攻撃される。ポゼッション(組み立て)の質の善し悪しでゲームを優位に進められるか否かが顕著に現れる。
 そしてゴール前での攻防。「決める」「守る・奪う」ということにどれだけこだわれるか。ここでの差も大きく勝敗に左右する。アカデミーの今の大きな課題である。関わる人数=選択肢の数。On the ballの守備の対応。DF・GKとの駆け引きも含めたシュートの質。そしてシュートへのコントロールの質とスピード。最後の部分。サッカーの本質の部分である。
 ゲーム前・ゲーム後には、勝敗へのこだわり、そしてゴールを「決める」「守る・奪う」といったサッカーの本質に対してのコメントが、選手自身の口から出てくるようになっている。一朝一夕には変わらないが、少しずつ・確実に変化していく。
 
文:コーチ 坂尾美穂

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