JFAアカデミー福島

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2009年05月31日

キリンカップ ボールパーソン

 アカデミーの4期生、男女合わせて総勢21名で国立競技場に遠征してきました。
目的はキリンカップの運営のお手伝い。仕事の内容はボールパーソンとゲーム前後のローピング。日本代表選手になりたい、世界で活躍する選手になりたい、大きな夢を抱いて楢葉の地にやってきた選手たち。生活も学業も、そしてサッカーも積極的なトライを続ける毎日を送っている。
 代表選手になるというひとつの夢の舞台を間近に観て何を感じただろうか。代表という夢の舞台はたくさんの人の想いを背負っている。選手だけではない、青いユニフォームを身にまとい、選手たちに力を与えてくれるサポーター、重い機材を抱え会場の興奮とピッチで躍動する選手の様子をスタジアムに来ることができない多くのサッカーファンに届けるメディアの方々、そして大会・ゲームが滞りなくスムーズに進むように雨に濡れながらも正装で運営を行う方々、そんな多くのマンパワーが集まって最高のゲームが成り立っている。
 今回、4期生たちは運営の一端を担う仕事を任され、その仕事に一生懸命に取り組んだ。中1というあどけない表情としぐさを観ると、与えられた役割を全うできるのか、我々の仕事を担当した東京都協会の方もかなり不安だったようだ。しかしその不安はいい意味で裏切られた、と最後にお褒めの言葉をいただくことができた。
 与えられた役割はしっかり果たすことができた。一方で、視点を変えてみると、スタジアムにいるさまざまな立場の人たちが目に入っただろうか。今の自分たちの位置とは少し距離のある大人の世界のことかもしれない。しかし自分たちが目指す場所は、多くのマンパワーが集結して成り立っていることも敏感に感じてほしい。そしてそこにある、日本代表に期待し、応援する多くの人の想いも。
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 キックオフ前の打ち合わせ。自分の立ち位置、役割分担、タイムスケジュールを理解する。そうはいっても、状況に応じて各自の判断も要求される。直前までは控えのスペースでリラックスしていた選手たちも、緊張の表情へと変わる。
 
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 選手入場に合わせてローピングの仕事。このあと素早く、ボールパーソンのために自分の立ち位置につかなければならない。次に行くところはあの位置、と心の中で何回も確認しながらも、近くで観る代表選手たちに目を奪われる。
 
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 ボールパーソンでボールを持つ選手たちは待機。ボールを受け取りながら、お互いに言葉をかけ合い、仕事を確認する。会場に到着したときは空席が目立ったスタンドも、すでに満席状態。
 
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さあ、いよいよキックオフに近付いてきた。運営スタッフの最終確認に耳を傾ける。
 
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 前半のひと仕事を終え、ハーフタイム。ひとまず休憩。緊張をほぐし、前半の仕事の振返りと修正を行い、後半へ。
 
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 素早くボールの受け渡しを行う。ベンチにボールが入ったり、ボールがラインをわった際に選手にボールがここにあることをアピールしたり、状況判断とタイミング、素早い動作が求められた。
 
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 試合終了後のローピング。仕事をしながら、勝利に笑顔を見せる代表選手たちを見つめる。その瞳にはこの光景がどのように映ったのだろうか。
 
コーチ : 坂尾美穂

2009年05月27日

相双地区陸上競技大会

 5月27日水曜日、南相馬市雲雀ヶ原陸上競技場にて相双地区陸上競技大会が行われました。
今年もアカデミーから10名(中2.3全員)が特設陸上部に入部し、他選手との激しい競争を勝ち抜いた 3名が選手として、大会に参加しました。
 
1.2年400mリレー(アンカー)中2増矢理花
 この競技では、惜しくも決勝に進むことはできませんでしたが、陸上の練習はもちろん、普段のアカデミーでのトレーニングで鍛えられたたくましい脚でアンカーという大役を果たしてくれました。写真は競技が終わり、自分の走りに納得がいかないと悔しさ噛みしめながらテントへ戻る増矢さん。
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共通200m、共通400mリレー(第2走)中3須永愛海
 昨年も今大会で優秀な成績を修めた須永さん、今年もやってくれました。共通200m決勝で1位、リレー決勝でも1位という成績に貢献しました。リレーで全国大会を目指す!という大きな目標達成に向けて朝夕の練習にさらに気合いが入ることでしょう・・・。写真は共通200m表彰式。
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2年100m、共通400mリレー(第1走)中2乗松瑠華
 いつもクールな乗松さんは、そのクールさを保ちつつも熱い走りで2年100m決勝2位、リレー決勝1位という成績に貢献しました。真剣な顔も笑顔も、どちらもいい顔していました。県大会での活躍に期待します。写真は、2年100m表彰式とリレー決勝(第4コース)の様子。
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2009年05月23日

福島県女子サッカースプリングリーグ②

 本日は十六沼サッカー場でのゲーム。JFAプログラムとの関係で中1・2と高1でチーム編成。怪我人の関係もあり、高1が少なく若いチームであったが、強風と隣のソフトボール場から時折舞い上がる土煙りの中、集中力を持続し、プレーを続けることができた。
 
1試合目 vs FC BLOOM
前半                               後半
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 大半の時間を相手陣地でボールを保持するゲームとなった。しかしシュートが枠に飛んだ数は数えるほど。シュートテクニックの問題もあるが、最も大きな要因はバイタルエリアをどのように攻略するか、であった。ワンツーなどのワンタッチパスがなかなか生まれない、パスした後の関わりが極端に少ない。ゲームとしては、サイドは突破するが、相手の守備ブロックの外でボールを回した結果、サイドの高い位置にボールが運べただけであって、相手の守備組織はあまり崩れていない。そして、クロスへの入り方も課題となった。タイミングとポジション、そしてクロスを上げる側の観るもの、選択肢の数。
ゴールを奪うための、局面を打開する部分。逆にこういった部分が、グループでうまく解決できた場合に得点、あるいは相手のゴールを脅かすシーンにつながっていた。
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2試合目 vs 磐城桜ケ丘高校
前半                             後半
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 1試合目に比べ、サイドを突破した際のクロスの入り方の改善が見られ、そこからゴールが生まれた。また、前方の選手へのくさびのパスがワンタッチで入るようになり、そこから3人目の動きが連動し、得点に至る場面も見られるようになった。
1試合と同様、相手陣地でプレーする時間帯が長いゲームになったが、2ゲーム目に入って、ミドルシュートを狙う選手も出てきた。しかし、テクニックやタイミングの質の向上は続けていかなければならない。
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 本日の2試合はハーフタイムに前半から後半への改善点を選手自身で導き出すトライを行った。5分という短い時間で、何が問題でどのように改善したら効果的な攻撃、得点につなげることができるのか、端的に分析することが大切。JFAプログラムで行っているコミュニケーションスキルを実際の場面で活かす、プログラムと実際を一致させることにもトライした。
 選手の発言を聞いていると、問題点の分析はしっかりできている。伝え方もまずまず。問題解決方法を仲間にわかりやすく、端的に伝えることは今後の課題。起こっている現象に対して、論理的に分析することは簡単なことではない。発言の多くは高1からだが、これもコミュニケーションスキルを継続して実施していることの成果だろう。もちろん、本日の最上級生としてのリーダーシップの表れでもある。
ゲームやトレーニング、生活の場など、実際の活動の中で、JFAプログラムで身につけた力を使えるように、落とし込むことも忘れずにトライしていきたい。
 
コーチ : 坂尾 美穂

2009年05月16日

福島県女子サッカースプリングリーグ vs富岡高校

 県内の女子チームが参加して行われる県リーグが始まった。本日はその第一節と第二節が楢葉町陸上競技場で行われた。今年のスプリングリーグは富岡高校との2連戦で幕を開けた。
 
1試合目
前半                        後半
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 中2と高2・3をベースのチームに中1が3名加わったチーム編成。
 中学生と高校生が同じピッチに立った場合、DFラインの背後のスペースを一本の縦パスで狙えるか否かがその違いとして現れる。高校生年代に入ると、グラウンダーか浮球かに関わらず正確に出せるパスの飛距離が変わってくる。組み立てを意識しながらも、攻撃の優先順位の正しい理解とも関連する。相手のDFラインがピッチのどの位置にポジションをとり、何を狙っているのか、ピッチ全体を見渡すような広い視野を持ってプレーすることが大切である。前半の得点もそのような狙いから生まれた。DFラインでボールを回しながら、相手の高いDFラインの背後を狙うアタッカーに対して鋭い縦パスからゴールが生まれた。
 その後も、相手ゴール前にアタックを繰り返すゲームとなった。シュートも数多くうった。こういったゲームの後、課題として挙がる項目はフィニッシュの精度(決定力)と組み立てと突破の質の高い判断。組み立てのない時間帯が多いゲームとなったことも事実である。前者は、シュートテクニックそのものの問題とラストパスをもらう際の動き出しのタイミング。後者は、相手のコンパクトな守備ブロックの中にボールが入らなかったことと、ピッチの横幅68mを使えずサイドチェンジが少なかったこと(どちらかのサイドで攻撃をしているときに判断を変えられない)、「いつ」パスを出すのか、「いつ」アクションを起こすのか、マークしているDFに対して「どこ」でパスを受けたら有効なのか、そのために「いつ」「何を」観るのか、こういったことの質を上げることが大切。
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2試合目
前半                        後半
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 2試合目は中3と高1をベースに中1の3名が加わったチーム編成。
 ボールがリズムよく動き、組み立てのあるゲームになった。68mを使い、ボールがよく動く。一人の選手がボールを持ちすぎて、ボールの動きが止まり、停滞することが少ないゲーム。その反面、ボール保持率に比べ、シュートシーン、すなわち相手ゴールを脅かすシーンが少ないゲームとなった。ある項目が改善すると、次の課題が見えてくる。もどかしいが、それを繰り返しながら成長していくことが大切。
 ここでは、スピードアップのタイミングを作り出し、ワンタッチパスを使い、一瞬の隙をついて縦パス(突破のパス)が入ったときの関わり、3人目の動き(連動)が少なかったことが大きな課題となった。得点シーンはこういった動きから生まれたが、ボール保持率に比べ、そのシーンが少なかったと感じる。3人目の動きは縦パスが出てから、次のスペースに気付いたのでは遅い。off the ballの時に「どこ」を観ているか、ボール以外のスペースや味方・DFを観ていなければ、ボールの移動中に関わることは難しい。課題はここにあると感じたゲームであった。
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 さて、本日のゲームはアカデミーのホームゲームであったため、試合の運営も行った。準備と片付け、そして高3の選手は主審にもトライした。ゲームを構成するのは選手だけではない。大会運営者、審判、そしてゲームを観戦する人、サポーター。大好きなサッカーがチームといった小さな世界ではなく、多くの人の立場や関わりによって成り立っていることを知ることができる良い機会。こうした機会を通して、サッカーという文化を広い視野でとらえられるようになることも大切なことだと感じる。
 
コーチ : 坂尾 美穂

2009年05月10日

藤枝遠征②

 本日は中学生と高校生に分かれて活動。
中学生チームは、御殿場裾野グラウンドで藤枝順心サッカークラブジュニアユースと11vs11のトレーニングマッチを行った。
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 トレーニングマッチの前に、ウォーミングアップを兼ねたトレーニングで昨日のおさらい。昨日より積極的にコミュニケーションをとるようになり、トレーニングもスムーズに進んだ。内容は少し発展したパス&コントロールと3vs3のラインゴールゲーム。昨日のボールポゼッションからゴールを目指すための突破のエッセンスを加えてトレーニングを行った。
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 ゲームは30分×3本実施した。中学生のみのチーム編成だったので色々なポジション、これまであまりやったことのないようなポジションにもトライした。
 
 1本目。2-1。積極的に高い位置からボールを奪いに行くこと、相手ゴールに対して近い位置(相手陣地)で攻撃ができるようにトライすることを確認して臨んだ。立ち上がりから双方とも攻守の切り替えの速い、攻防のあるゲームとなった。
 
 2本目。2-0。1本目で出た課題として、自分たちのミスからボールを失っている原因を確認。観ることが欠けている(DFに狙われている選手にパスをする)、テクニックそのものの問題、offの選手もDFの状況を観てアクションをする、アクション(判断)を変えること。選手たちは積極的に変化しようとしてトライした。DFの状況をよく観て動くことにより、ダイアゴナルランや3人目の関わりも少しみられるようになった。効果的な攻撃をするためには、有効なアクションによって相手DFがどのように変化したかを見逃さず、DFの考えの逆をとる攻撃が必要。そのために、より多くの選択肢を持ちながらプレーすることが課題として見えてきた。
 
 3本目。4-0。中盤の組み立てがないゲームになってしまった。選手間の距離(特に3ライン間)が遠くなってしまったことと、アクションが弱くなったり少なくなったりしてきたことが原因だった。パスを受けるためにいかにして動くのか、ポジションやタイミング、動きの質といった基本を学んでいくことが必要なこと、そして動きの習慣化、持久力を高めることが必要なことを感じることができた。
 
1本目
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2本目
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3本目
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 今回の遠征では合同トレーニングの最初に自らリーダーシップをとって仲間を引っ張っていこうとする行動を取れた選手がいた。中学生にも高校生にも。アカデミーの目指す、先頭に立って物事にトライする姿勢をこういった場で出せることはたいへん素晴らしいことだ。願わくば、それが数名の選手ではなく、全員の選手たちがそういった姿勢をもてるようになってほしい。こういった機会はそうそう訪れるものではないが、もし今後同じような機会があればぜひトライしてほしい。
 
コーチ 坂尾美穂

2009年05月09日

藤枝遠征①

 今年度初の遠征試合を実施した。中1から高3までの全カテゴリーの選手が参加。
中2以上にとっては、宿泊を伴った遠征は慣れたものだが、中1には初めてのこと。準備において先輩からアドバイスをもらいながら進めたことにより、スムーズに出発できた。
首都高速で都心のビル街を、東名高速で富士山を横目にバスでひた走り、6時間強の道のりを経て藤枝に到着。こういった長時間バス移動は選手の負担も大きいがそれも経験、それよりも一人で長距離を運転してくださる運転手さんに感謝したい。
さて、お世話になった相手は藤枝順心高校サッカー部と藤枝順心サッカークラブジュニアユース。合同トレーニングとトレーニングマッチの二本立ての活動を行った。
 本日は、合同トレーニングと8vs8のマッチを行った。藤枝は中1から高1の選手たちが参加。
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 写真をご覧になっていただけたらわかるとおり、かなりの多人数でのトレーニングになった。その数、総勢50名強。本日までU16代表候補キャンプに行っている選手もおり、アカデミーの選手たちは少なかったが、お互いにコミュニケーションを取りながら行った。ちなみにGKも9名という多人数での合同トレーニング。
 内容は両選手の人数を均等に分け、基本的に2グループでトレーニングを行った。アクションでメッセージを共有すること、観ること、動きだしのタイミング、などを中心としたパス&コントロールから、ポゼッションまでの約1時間のトレーニング。
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 トレーニングの後は、藤枝が4チームに、アカデミーが2チームに分かれ、8vs8のハーフコートゲームを実施。8vs8のトレーニングマッチという形で1チーム当たり4ゲーム実施。ゲーム間で選手同士課題を振り返りながら進めた。
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 トレーニング後の記念撮影。3時間弱の時間で、ボールを通して交流を深められた様子。笑顔で初日のトレーニング&マッチを締めくくった。

2009年05月01日

GWの帰省

 扇寮にも暖かい日差しが差し込むようになった。
 空のスカイブルー、楢葉を囲む山々の緑、そして太平洋の深い青。とても清々しい天気の日が多くなった。
 そして今日の扇寮は、満面の笑顔だらけ。その理由は、帰省の日だからだ。
 中1にとっては入寮以来、久しぶりに地元に帰る。家族はもちろん、地元の友達やサッカー仲間、指導者の方との交流が待っていることでしょう。
 スタッフも笑顔で送り出す。心配なのはひとつだけ。無事に家に帰り着きますように。
 初めての帰省である中1は特に心配である。
 木戸から電車に乗るため、徒歩で寮を出たある2人組から寮に電話がかかってきた。どうやら道がわからなくなったらしい。
 「今どこにいるの?」という問いに、「田んぼのとなり」「海が見えます」との答え。スタッフルームは爆笑に包まれた。目に見えたままを答えたんだね。コミュニケーションスキルはこれから高めていこうね。心の中でそう呟きながら、車でパトロールに向かった。
 選手たちを拾い、無事に木戸駅に到着。これから家までの長旅が待っている。迷いながらもたくましく帰ってください。
 寮を出る選手たちは笑顔で元気よく「行ってきます」と言って出て行った。6日の夜にも元気に帰ってきてくれるでしょう。アカデミーや中学校、楢葉町での出来事を家族や友達にたくさん話して、そして暖かいエネルギーをもらって帰ってきてください。
 
コーチ 坂尾美穂
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